IEとNetscapeの両方でXML文書を表示する方法はあるか? | |
XML文書をWebブラウザで参照してもらおうと考えています。ところが、利用者のWebブラウザはさまざまです。NetscapeとInternet Explorer(IE)の両方でXML文書を表示する方法はありませんか? |
回答/富士ソフトABC株式会社 技術調査室
2000/12/14
XML文書をWebブラウザで表示する場合、WebサーバサイドでXML文書ファイルを扱う場合と、ローカルのPC上にあるXML文書ファイルを扱う場合の2通りが考えられます。
電子商取引などWebサーバでXML文書を扱い、それをWebブラウザで表示したい、という場合なら、クライアントのWebブラウザの種類(IEかNetscapeか、そのバージョンは、サポートしているJavaScriptは、など)に応じて、XML文書をXSLを使ってダイナミックにHTML変換することで、ユーザーが使用しているWebブラウザに関係なくXML文書の内容が表示できるようになります。この場合、XSLTに対応したサーバプログラムが必要です。
ローカルのPCにあるXML文書ファイルを表示する場合は、少々厄介です。IEの場合、5.0xもしくは5.5xでは独自のXSLを実装しています。さらにIEにMSXMLパーサを追加することでW3C準拠のXSLも利用できます。このXMLパーサは、マイクロソフトのサイトで公開されており、最新版のMSXML 3.0は2000年10月末にリリースされたばかりです(MSXMLについては、次の質問の回答を参照してください)。MSXMLも、リリースされた時期によってサポートしているW3C規格と実装方法が異なるため、注意する必要があります。
Netscapeは、バージョン4.xまではXMLをサポートしていませんでしたが、2000年11月にリリースされたNetscape 6ではかろうじて単純な表示をサポートするようになりました。
このようにローカルではXML文書をどのWebブラウザでも表示させる確実な方法はありません。やはりXSLなどでHTMLに変換する方法が確実でしょう。
「Ask XML Expert」 |
- QAフレームワーク:仕様ガイドラインが勧告に昇格 (2005/10/21)
データベースの急速なXML対応に後押しされてか、9月に入って「XQuery」や「XPath」に関係したドラフトが一気に11本も更新された - XML勧告を記述するXMLspecとは何か (2005/10/12)
「XML 1.0勧告」はXMLspec DTDで記述され、XSLTによって生成されている。これはXMLが本当に役立っている具体的な証である - 文字符号化方式にまつわるジレンマ (2005/9/13)
文字符号化方式(UTF-8、シフトJISなど)を自動検出するには、ニワトリと卵の関係にあるジレンマを解消する仕組みが必要となる - XMLキー管理仕様(XKMS 2.0)が勧告に昇格 (2005/8/16)
セキュリティ関連のXML仕様に進展あり。また、日本発の新しいXMLソフトウェアアーキテクチャ「xfy technology」の詳細も紹介する
|
|