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RIMM

【リム】

最終更新日: 2002/08/15

 Direct RDRAMを搭載したメモリ・モジュール。Direct RDRAM採用PCでは、RIMMでメモリの実装や増設を行う。一般的にRIMMには4〜18個程度のメモリ・チップ(RDRAMチップ)と、RIMMの仕様をメモリ・コントローラに伝えるSPD(Serial Presence Detect)というチップが搭載される。これらのチップの上には、ヒートスプレッダ(heat spreader)と呼ばれる金属板がかぶせられ、RDRAMチップの放熱を助ける。規格上では、ヒートスプレッダは必須ではないが、多くの製品は搭載している。そのためRIMMを見ても、 RDRAMチップは覆い隠されていて見えないものが多い。

RIMMの例
RIMMの例
これはPC800対応のRIMM。表面を覆っている青い金属板はヒートスプレッダで、その下にRDRAMのチップがある。ヒートスプレッダに貼ってあるラベルには、このRIMMの型番や主なスペックが記されている。

 1本のDirect Rambusチャネルには、1〜3本のRIMMソケットが装備される。SDRAM DIMMなどと大きく異なる点は、たとえRIMMを装着しないソケットであっても、そこにはContinuity RIMMと呼ばれるメモリ非搭載モジュールを装着し、ソケットを空けたままにしてはいけない、ということだ。そうしないと、仕様上、Direct Rambusチャネルが物理的に切れたことになり、正常に動作しなくなるからだ。

 また1本のDirect Rambusに接続できるRDRAMチップ数は合計で32個までという制限がある。たとえば3本のRIMMがあったとして、16個のRDRAMチップを搭載したRIMMを2枚装着すると、3本目のRIMMソケットにはRIMMを装着する余地がなくなるということだ。こうした制限のため、一般にRIMM上には搭載RDRAMチップの個数が記載されている。

モジュールの規格名 チップの規格名 チップの種別 モジュールの帯域幅 クロック周波数 データ幅
DIMM
PC66 SDR SDRAM 0.53Gbytes/s 66MHz×1倍 64bit
PC100 SDR SDRAM 0.80Gbytes/s 100MHz×1倍 64bit
PC133 SDR SDRAM 1.06Gbytes/s 133MHz×1倍 64bit
PC1600 DDR-200 DDR SDRAM 1.60Gbytes/s 100MHz×2倍 64bit
PC2100 DDR-266A/266B DDR SDRAM 2.13Gbytes/s 133MHz×2倍 64bit
PC2700 DDR-333 DDR SDRAM 2.66Gbytes/s 166MHz×2倍 64bit
PC3200 DDR-400 DDR SDRAM 3.20Gbytes/s 200MHz×2倍 64bit
RIMM
PC600 Direct RDRAM 1.20Gbytes/s 300MHz×2倍 16bit
PC700 Direct RDRAM 1.42Gbytes/s 356MHz×2倍 16bit
RIMM1600 PC800 Direct RDRAM 1.60Gbytes/s 400MHz×2倍 16bit
RIMM2100 PC1066 Direct RDRAM 2.13Gbytes/s 533MHz×2倍 16bit
RIMM4200 PC1066 Direct RDRAM 4.26Gbytes/s 533MHz×2倍 32bit
PC/サーバ用メモリ・モジュール規格の種類
PCやサーバで利用されるメモリ・モジュールには、電気的特性や物理寸法などを規定している標準規格が存在する。ここに記したのは、SDRAM系のDIMMとRDRAM系のRIMMに大別される。規格名にはどちらも「PC」で始まるものがよく使われているが、SDRAM系はモジュール側に、またRDRAM系はチップ側にそれぞれ割り当てており、しかも「PC」に続く数値の意味は異なっている。混乱しやすいので注意が必要だ。なお、「クロック周波数」は「ベース・クロック×倍率」で表記している。また「データ幅」には、ECCの分を含めていない。

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