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ニーモニック (mnemonic)

最終更新日: 2003/02/24

 コンピュータが解釈するマシン語を、人間に分かりやすい形式で表現した記号のこと。アセンブリ言語で使われる。「mnemonic」とは「記憶を助ける工夫」という意味の英単語。

 例えば8086マイクロプロセッサにおいて、AXレジスタとBXレジスタを加算して、結果をAXレジスタに格納する命令は、マシン語で表現すると次のような2byteになる。

  2進数表現: 00000001 11011000 (16進数表現: 01 D8)

 しかしこれでは人間にとっては分かりづらいし、プログラミングも大変なので、加算(addition)を表す命令を「ADD」と表現するのがよいだろう。この「ADD」を加算命令に対するニーモニックという。また、AXやBXなどのレジスタや、アドレッシングモード(この場合は、レジスタの内容をそのまま使うという、「レジスタ直接アドレッシングモード」を使っている)も同様に記号化することができる。この加算命令をニーモニックを使って表現すると、次のようになり、非常に分かりやすくなる。

  ADD AX,BX

 これは、AXとBXをADDして、AXに結果を格納する、というふうに読む(8086の書き方では、第1オペランドが結果の格納場所となる)。

 ニーモニックは、一般的にはプロセッサのメーカー自身が決め、それを命令セットマニュアルなどに記載しているが、汎用のアセンブラの場合には、これらとは異なる表記を使っていることもある。

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