メインフレームに対応するLinuxがターボリナックスから

2000/12/19

 12月18日、ターボリナックス ジャパンはIBMのメインフレーム製品に対応するLinux OS製品「Turbolinux Server 6 for zSeries and S/390」の発売を開始した。

 新製品はサーバー用OSである「Turbolinux Server 6.1」をベースにターボリナックスが開発した。対応製品はIBMの「システム/390」と「eServer zSeries」製品群。zSeriesは、S/390の流れをくむエンタープライズ向けのサーバ・ライン。同製品はIBMのCMOSプロセッサをサポートするため、既存のメインフレームのシステム上に、apacheやsendmail、Webアプリケーションの構築や統合・管理が行える。堅牢なメインフレーム上で統合することにより、信頼性、拡張性の高いシステム構築が実現するという。

 同OSの稼働環境は、S/390のネイティブ、プロセッサ資源やシステム管理のためのハードウェア機構(PR/SM)であるLPAR、または複数のOSを稼働させる仮想OSであるVM/ESAやVIF(バーチャル・イメージ・ファシリティ)上。PR/SMでは合計で15個のOSを同時稼働が可能。VM/ESAでは多数のLinuxを単一のS/390で仮想稼働が実現する。

 シングルバイナリで日本語、英語、ハングル、簡体、繋体をサポートする。

 すでに同社、日本IBM、新日本製鐵EI事業部システム研究開発センターは共同で、新製品を用いたβプロジェクトを開始しており、50社以上のユーザーが参加しているという。同社と新日鉄はS/390用Turbolinux OSに関して技術提携を結んでいる。

 新製品は、DB2やWebSphereなどIBMのミドルウェア製品にも対応する予定だ。また、現時点ではzSeriesサーバー群のうち、31ビットのもののみに対応、今後64ビットモードにも対応予定だという。

 出荷は2001年1月より。価格は15万円から。

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ターボリナックス ジャパンの発表記事
日本IBMの製品紹介

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