ナレッジベースのCRM製品、イーゲインから

2001/4/27

 CRMベンダーのイーゲインジャパンは4月26日、新しく2つの製品「eGain Knowldege」「eGain Campaign」を発表した。

 同社は米イーゲインの日本法人で2000年10月に設立された。米イーゲインは1997年設立で全世界に700社以上の顧客を持つ。

 「eGain Knowldege」はナレッジマネジメント(KM)をベースとした製品で、企業内KMと顧客のセルフ・サービスが同時に実現できる。セルフ・サービス機能とは、顧客がWebを介して企業内のナレッジにアクセスして最適な答えにたどりつける手法。コスト削減などの利点があるため、このことろ注目されている機能の1つ。ナレッジとしては構造的なデータベースに加え、ロータスのノーツ/ドミノやMSのOfficeなどに格納されている非構造の情報にも対応する。13カ国の言語に対応し、キーワード検索のほかコンセプト検索も可能。この検索技術は特許取得済みで、検索エンジンは他社製品の利用が可能。

 特徴は、顧客の属性に応じ提供するサービスの一貫性と的確さ。また、既存のインフラと統合が可能で、投資を無駄にすることがないという。同製品は5月に出荷の予定。

 「eGain Campaign」はアウトバウンド型のマーケティングツールで、顧客に対しプロアクティブな告知などのマーケティング活動ができる。出荷は6月の予定。

 来日した米eGain インターナショナル担当上級副社長 ラム・ケドラヤ(Ram kedlaya)氏は「CRMはツールではない。ミッションクリティカルなアプリケーションだ」とCRMが企業の戦略にとって重要なものであることを繰り返し強調する。「市場にはさまざまなベンダーがCRM製品を発表しているが、CRMとは顧客との関係を維持・改善する戦略的なもの。単なるフロントオフィス製品ではない」と他社との違いを明確にした。

 同社代表取締役社長 久我信之氏は、ナレッジベースのCRMとしてEIM(Enterprise Interaction Management)分野だけに注力していくことを強調、コールセンターのベンダーやERP、フロントオフィスのベンダーらとは競合関係ではなく連携を強めていくとした。日本ではパ―トナー戦略をすすめていくという。

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イーゲインジャパンの発表資料

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