ストレージの業界団体が国内で発足

2001/6/28

 EMCジャパン、NTTコミュニケーションズ、コンパックコンピュータなどの国内ストレージの関連ベンダが、「ストレージネットワーキング・インダストリ・アソシエーション」(SNIA)の日本支部を設立すると発表した。

「競合企業が協力していくことで、業界にメリットをもたらす」米SNIAのローレンス・クランツ会長

 SNIAは、米国で1997年に発足したストレージネットワーク関連ベンダの団体。SAN(Storage Area Network)やNAS(Network Attached Storage)の普及と発展に向け、情報発信による啓蒙、新規格の制定などを行っている。SNIAの会長に就任しているローレンス・クランツ(Lawrence Krantz)氏は、ストレージベンダ最大手であるEMCのシニアテクノロジスト。

 SNIAの日本支部設立に当たって来日したクランツ氏は、「特定のベンダにとらわれない技術情報の発信がSNIAの中心的な役割だと考えている」と、同団体の役割について語った。

 クランツ氏によると、SNIAではSANやNASなどの要素技術となるファイバチャネル、ファイルシステム、セキュリティ、バックアップ、メディアなどさまざまな分野について技術情報の発信や交換、仕様の協議を行っており、今年はTCP/IPでストレージ・ネットワークを構築することを目的とした「IP Storageフォーラム」を設立したほか、SNIAの日本支部、ヨーロッパ支部の立ち上げなどを行う。

 SNIA日本支部の具体的な活動は、ストレージポータルを目指した国内外のストレージネットワーキングに関する情報を提供するWebサイトの構築、展示会、セミナ、講演会などの企画や共催など。さらに接続性デモの実施なども検討中だという。

 SNIA日本支部の正式発足は、米SNIAの役員会の承認を経て7月末から8月になる見込み。設立に参加する企業は、EMCジャパン、NTTコミュニケーションズ、コンパックコンピュータ、東芝、日本IBM、日本電気、日立、富士通の8社。これ以外に、正会員や賛助会員など20社が参加する予定だ。

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