[Sybase TechWave2001]
脱データベースベンダの道を着実に歩むサイベース
2001/8/24
米サイベースは、現地時間8月13日〜16日まで、米国カリフォルニア州サンディエゴにおいて、同社の技術カンファレンス「Sybase TechWave 2001」を開催した。初日の基調講演には、同社のジョン・チェン(John S. Chen)社長兼CEOが登壇し、「データベースベンダ」から「e-ビジネスプラットフォームプロバイダ」への脱却についてのビジョンを語った。
3つの市場でのリーディングカンパニーであり続けると述べたジョン・チェン社長兼CEO |
チェン氏はまず、「サイベースがデータベースのコアビジネスから離れているという見方は間違っている」と述べた。同社が現在注力しているe−ビジネス、m−ビジネス(モバイル市場向けビジネス)、v−ビジネス(バーチカル市場向けビジネス)の3本柱のバックボーンは、データベースを代表とするコアテクノロジであり、これをベースにソリューションとして提供していく。また、コアテクノロジにおけるマーケットシェアも引き続き上げる努力をしていくと語った。さらに、データベースのコアビジネスは、収益率が非常に高いということも付け加えた。
e−ビジネス、m−ビジネス、v−ビジネスを同社の3本柱とすることは、これまでにも明らかにしていたことだ。「昨年まではブランディングに力を入れていたが、今年はパートナーを獲得することに力を入れていく」と述べ、明らかにこれまでの既定路線が順調に進み、次の拡大への一歩を踏み出したことを強調した。
m−ビジネスにおいては、子会社であるアイエニウェア・ソリューションズのモバイルデータベース市場におけるシェアが68%で、5年連続トップとなっていることをチェン氏は明らかにした(ガートナーの最新レポートによる)。一方、v−ビジネスでは、金融業界向けやヘルスケア業界向けに特化することで、顧客の満足度を引き上げてきた。そして、今回のカンファレンスでは、新たにテレコム業界向けソリューションおよびメディア向けビジネスインテリジェンス(BI)導入テンプレート「IWS for Media」(Industory Warehouse Studio for Media)を発表した。
チェン氏は、「コアテクノロジをベースとして、オープンなソリューションを顧客に提供できる点が、競合他社との大きな違いだ」と締めくくった。
J2EE 1.3に完全準拠したアプリケーションサーバEAS 4.0
サイベースは8月13日、「Sybase TechWave 2001」において、J2EE(Java 2 Enterprise Edition)1.3に完全準拠したアプリケーションサーバEAServer(EAS)の最新バージョン「EAS 4.0」を発表した。
EAS 4.0はJ2EE 1.3に完全準拠し、EJB 2.0、JMS(Java Messaging Service)API、Webサーバプラグイン、JDMK(Java Dynamic Management Kit)APIなどをサポートする。また、JSP(JavaServer Pages)やサーブレットのリクエストをサードパーティのJSP/Servletエンジンなしで動作させることができる。
パフォーマンスを大幅に改善したSQL Anywhere Studio 8.0
サイベースの子会社であるアイエニウェア・ソリューションズは、「Sybase TechWave 2001」において、同社のモバイルデータベースソリューションの最新バージョン「SQL Anywhere Studio 8.0」のベータ版をリリースすることを発表した。
SQL Anywhere Studio 8.0は、パフォーマンスと使いやすさを大幅に改善されている。クエリーの複雑さにもよるが、最大6倍のパフォーマンスの向上が見られるという。
[関連リンク]
米サイベース
米サイベースの「EAS
4.0」の発表資料
米サイベースの「SQL
Anywhere Studio 8.0」の発表資料
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