顧客に最適な組み合わせを提案するCRM、ファイヤー・ポンド

2001/8/30

 ファイヤー・ポンド・ジャパンは、コンフィグレーション・エンジンの新バージョン「SalesPerformer Configurator 9.1」を9月末に発売する。

 保険や自動車の新車のように多彩なオプションがある商品の場合、見積もりを出すにも迅速性や正確度に制限があった。これらをシステム化する場合、新商品の発売や価格変更などが随時発生するため、メンテナンス・コストが販売企業の負担となっていた。

ファイヤー・ポンド・ジャパン 新造宗三郎社長

 「SalesPerformer Configurator」は、同社が提供するCRM製品「SalesPerformer Suite」の中核になるソフトウェアで、ニーズの分析とプロダクト推奨、プロダクトコンフィグレーション、価格コンフィグレーションの3つのインテリジェント・エンジンを統合したコンフィグレータ。登録した商品の価格データなどの修正や商品組み合わせなどのルール記述をエンドユーザー(商品販売担当者)が行えるため、低コストかつ迅速な商品推奨・見積もりシステムなどが構築できる。従業員用の営業支援システムのほか、インターネットを介しての販売サイト構築にも利用でき、ユーザー企業は異なる販売チャネル間で整合性のある販売サービスを提供できる。

 旧バージョンからの最大の強化点は、SalesPerformer Pricer(価格管理エンジン)の強化。スプレッドシート型のインターフェイスで、一括価格改定、絶対額での指定、一定の範囲の金額のみの価格変更などが行えるようになった。そのほか、ビジュアルコンフィグレーション機能、Webデザインツール、Webベースのデータ編集ツールを搭載。Dreamweaverとの連携で、Web画面のカスタマイズも用意に行えるようになっている。

 8月29日に開かれた会見で、新造宗三郎社長は、「保険中心とした金融業界、組み立て型の付加価値の高い商品を作っている製造業──自動車、建設機械、ハイテクなどに需要があると考えている。ユーザーは来年末までに25社、2年後には50社程度を獲得したい」と語った。現在の3社(日立ビジネスフロンティア、富士通、構造計画研究所)のパートナー企業に加えて、「さらに3〜4社増やす」(新造社長)という。

 また、同社はもう1つの主力製品、フリーワードによるナビゲーションが行える顧客対応スイート「eServicePerformer」の日本語版に関して、年内に投入する意向を表明している。

 対応アプリケーションサーバは、IBM WebSphere、Oracle 9i、Silverstream、BEA WebLogic。実行環境はSolarisとWindows NTがベースとなる。

 価格は、「Configurator」のみの場合、コンカレントユーザ50名までで2500万円。インターネット対応販売システム構築ツール「Web SalesPerformer」(Configuratorを含む)の場合、同じく4000万円。直販営業員販売支援システム構築ツール「Field SalesPerformer」(Configuratorを含む)の場合、同じく3500万円。

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