[Interview]
5.5億円を調達し、SIPS路線を拡大するネットイヤー

2001/12/11

 ネットイヤーグループは11月21日、エヌ・アイ・エフ ベンチャーズおよび新規事業投資株式会社の2社に対して第三者割当増資の実施を発表、これにより同社は5億5000万円を調達することになる。この資金はWebサイトなどのトータルソリューションであるSIPS(Strategic Internet Professional Service)事業、およびeCRM事業の強化・拡大に充てるという。

 そこで今回の増資の狙いと、わが国のeビジネスの状況について、同社SIPS事業部長である鈴木貴博取締役に聞いた。


──今回の資金はSIPS事業の人材確保と技術開発、eCRM事業の販売および顧客サポート体制の強化ということですが、これらのマーケットは好調なのですか?

ネットイヤーグループ SIPS事業部長鈴木博取締役 「企業はWebサイトのユーザービリティに積極的に投資しようとしている」

鈴木氏 米国ではドットコムインダストリの没落が著しいですが、日本でのeビジネスは大企業が中心で、こうした会社向けのサービス事業は堅調です。特にeビジネスに向いている業種、例えば金融などでは積極的にITに投資していこうとしています。

 中でもeビジネスの入り口であるWebサイトのユーザビリティに関して、投資意欲が高いようです。これは2001年からの傾向ですが、企業は、“eビジネスではユーザビリティの出来不出来が死活問題になりつつある”という問題意識をもち始めています。1998年ごろであれば、サーバや回線が問題にされることがありましたが、これらについてはこれまで投資が行われており、問題は解消されているといっていいでしょう。現実にも、Webのユーザビリティでビジネスに大きな差がつくという状況が出てきており、情報デザインの改善に投資をしていこうとしているわけです。

──需要の強まりというのはどの程度のものなのでしょうか?

鈴木氏 これは感覚的なものですが、昨年比で2倍ぐらいの需要があるように感じています。

──人材の確保はどのような形で推進されるのですか?

鈴木氏 Webデザインに関しては、社内にメソドロジーがあるので、ポテンシャルのある人材を募集して、情報デザイナーとして育てていくことで対応する形が基本になると思います。ポテンシャルのある人材というのは、現状、Webのデザインをされている方、勉強されている方などですね。

 もちろん社員や契約社員を採用するというのもありますが、社外のパートナーとのアライアンスを強化していくことも考えています。

──ECやCRMサイト構築に関して、さまざまなソフトウェアベンダーからソリューションパッケージ製品が提供されています。

鈴木氏 われわれはeCRM事業で米ブルーマティーニと提携していますが、こちらも堅調です。こうしたソリューションパッケージは多数発売されていますが、実は使いこなせている企業は少ないと感じています。われわれはこうしたツールを使いこなせる企業になりたいと考えています。

 また、企業内の業務システムを手がけていらっしゃるSI事業者とは協業していきたいと考えています。逆にWebのユーザビリティ開発のサプライヤはあまりいない状況です。われわれとしては、SIPSのトップ企業としての地位の確立を目指していきます。

(編集局 鈴木崇)

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ネットイヤーグループ

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