サイバーテロには官民一体となった対策を

2001/12/13

 日本ネットワークアソシエイツは12月11日、日本初となるサイバーテロ対策をテーマとしたイベント、「NA WORLD TOKYO 2001」を開催した。米ネットワーク・アソシエイツの会長兼CEOのジョージ・サムヌーク(George Samenuk)氏は、そのイベントに先立ち記者会見を開き、サイバーテロの可能性と米国の状況を説明した。

米ネットワーク・アソシエイツの会長兼CEOのジョージ・サムヌーク(George Samenuk)氏

 2001年9月11日米国で、世界中に衝撃を与えた同時多発テロが起きた。ジャンボジェットを“凶器”として使う方法に、全世界が驚がくした。このように、現在はテロによる攻撃手段も多様化している(例えばバイオテロやケミカルテロ)。そうした攻撃手段の中で、IT業界が恐れ警戒しているのが、サイバーテロ、特にコンピュータセキュリティに対する攻撃だ。

 米国の同時多発テロでは多くの被害が生じたが、あのとき中央省庁や政府機関などがサイバー攻撃を受けていたなら、どれほどの大惨事になっていただろうか。「いまや、サイバーテロ攻撃の可能性を常に意識しなければならない時代になったのだ」と、サムヌーク氏はその可能性があることを警告する。

 米国政府はこうした危機意識を持ったため、ワシントンDCにおいてチェイニー副大統領、司法長官、財務長官らと、民間企業10社によるサイバーテロへの対策会議を開催した。サムヌーク氏は、ネットワークアソシエイツもこの会議に参加し、米国政府のテロ対策に協力していると語った。会議では、サイバーテロによる脅威に対して政府ができることには限りがあり、民間企業との連携が必要である、政府関連のコンピュータのみならず、民間のシステムに関してもテロ対策を講じておくことが重要である、との結論に至ったという。すでに米国では、国家予算をこのサイバーテロ対策教育に割り当て、実際に対策教育を開始しているという。日本においてもサイバーテロを "対岸の火事"と見るのではなく、数多くの省庁がハッキングされたことなどを教訓として、官民一体となった対策を早急に講じる必要があるだろう。

 サイバーテロに対する防御策は、コンピュータシステムを有する官庁、企業が、脆弱点をつぶすセキュリティポリシーを持つことだとサムヌーク氏はいう。同氏は続けて、新しいシステムを導入する場合にも、必ずセキュリティポリシーを盛り込むことが必要であり、常に危険にさらされていることを認識すべきである、とする。「各企業などは、コンピュータシステムは弾丸の詰まった武器になる可能性があることを、十分に認識しなければならない。過去の歴史を振り返り、次の予測を立て、危険を想定することが大切である」とサムヌーク氏は、意識レベルを上げる必要性を強調した。

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日本ネットワークアソシエイツ

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