インテルの“XScale”がいよいよ始動
2002/2/13
「PXA250アプリケーション・プロセッサ」 |
PDAや携帯電話などの組み込み用途向けプロセッサにも、いよいよ高クロック化の時代が到来する。
インテルは2月12日、同社のXScaleアーキテクチャに基づいた「PXA250アプリケーション・プロセッサ」「PXA210アプリケーション・プロセッサ」の2種類のプロセッサを発表した。XScaleは、同社が推進する組み込み用途向けプロセッサのコア・アーキテクチャの総称である。これまで、XScaleに関する情報は数多く公開されてきたが、その実際の製品については具体的な話が出てこなかった。今回の対応製品の正式発表により、2002年後半あたりから本格的な製品展開がなされることだろう。
今回発表された製品はそれぞれ、「PXA250」がパフォーマンスを重視するPDA向け、「PXA210」が低消費電力を必要とする携帯電話向けという位置付けとなっている。両者の違いは動作クロックとインターフェイスの種類にある。動作クロックは、PXA250では200/300/400MHzと高く設定されており、PXA210では133/200MHzと低消費電力をベースとした設定になっている。インターフェイスに関しては、両者ともにMMC/SD、Bluetoothをサポートしている。また、PXA210では16bitsのメモリ・サポートに留まっているのに対し、PXA250では16/32bitsの両メモリをサポート、さらにPCMCIA/CFなどの外部インターフェイスもサポートする。その代わり、PXA250はPXA210に比べ、ピン数(225pin→256pin)が多く、パッケージ・サイズ(13×13×1.4mm→17×17×1.8mm)も大きめとなっている。
インテル株式会社 代表取締役社長 ジョン・アントン氏(右)と 米インテル ハンドヘルド・コンピューティング事業部長 ピーター・グリーン氏(左) |
同プロセッサは、StrongARMの後継という位置付けが与えられ、2002年中ごろから市場に出回り始める(StrongARMは、インテルが旧DECより統合した組み込み向けプロセッサ)。StrongARM自体は、PDAや携帯電話を中心に依然として高い需要があり、当面は両製品が並存していく形になるが、やがてはXScaleベースへと統合されていくことになる。
(編集局 鈴木淳也)
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