拠点とセンターでVLANを構築、クロスウェイブ

2002/4/19

 クロスウェイブ コミュニケーションズは、ブロードバンド回線を利用し複数の拠点とセンターを結ぶクローズドなIPネットワークを構築できる新サービス「広域IPプラットフォームサービス」を発表した。6月1日より提供を開始する。企業内ネットワークのブロードバンド化および常時接続化により、拠点においても業務アプリケーションの利用が実現しそうだ。

クロスウェイブ 執行役員ネットワーク技術部部長 浅羽登志也氏は、「1999年に広域LANを開始するなど、市場を牽引してきた。新サービスでも市場を作っていきたい」と述べた

 新サービスは、コンビニエンスストアなど全国に数百、数千程度の拠点や営業所を持つ企業を対象としている。情報化の進展により、これまで本支店間などの基幹ネットワークで行われていた業務アプリケーションが末端まで拡大しつつある。さらにデータ量の増加、ADSLサービスの急速な普及などの要因も加わり、各拠点におけるネットワークの広帯域化のニーズは高まっている。だが、拠点の新規開設や閉鎖撤去などに柔軟に対応しつつ、効率よく運用するにはコストがかかるのが現状だ。

 新サービスでは、ユーザーは足回りにNTT東日本・西日本の提供するフレッツ網シリーズ(フレッツASDL、フレッツISDNなど)を利用してクロスウェイブのバックボーンに接続、ユーザーごとに独立したネットワークを構築できる。バックボーンとの接続点となる地域ポートは、都道府県ごとの収容密度によりユーザーが決定できる。認証にはRADIUS(Remote Authentication Dial-In User Service)を用い、ユーザーのルータに拠点IDを付与、バックボーン上の認証システムで認証することにより、安全性を確保できるという。

 IPネットワークとしては、プライベートIPアドレス、グローバルIPアドレスの利用が可能なほか、使用可能なルータの制約もないなど、自由度の高いサービスとなっている。また、同社の広域LANサービスやホスティングサービスと組み合わせての利用も可能という。

 サービス開始は6月1日より。まず、東京都、千葉、神奈川、大阪、北海道などの10都道府県で提供し、順次提供エリアを全国に拡大する。料金は、認証サーバと中継装置の基本サービスが、月額50万円(10Mbpsの場合、別途初期費用が必要)から。これに地域ポート料金、拠点ID料金などが必要。

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クロスウェイブの発表資料

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