米Sendmail CEOが語る「電子メールの未来」
2002/12/11
米SendmailのCEO デーブ・アンダーソン氏 |
米SendmailのCEO デーブ・アンダーソン(Dave Anderson)氏は「電子メールの未来」のタイトルで講演し、「企業の電子メールシステムはコストが増大しているが、将来はさらに増える」と語り、電子メールの管理が重要になるとの考えを示した。
企業で電子メールを利用する際のコストが上昇している理由としてアンダーソン氏は「社員1人1人にメールアドレスが配布されていることに加えて、送信されるメールのバイト数が増え続けている」と指摘。ガートナーの予測では送信メールのバイト数は年間275%の勢いで増えているという。メール自体のファイルサイズが大きくなることで、ストレージやプロセッサ、ネットワーク接続、管理などのコストが増大しているという。
アンダーソン氏は電子メール利用にかかるコストを下げる方法として、「オープン・アーキテクチャを利用して、低価格なプラットフォームを使用すること」とアドバイスし、Sendmailの電子メールサーバの利用を勧めた。電子メールサーバの管理についても「シンプルにするのがコストを下げる鍵」と述べて、「システムの使用・稼働状況の詳細な分析を可能にするログ・マネジメント・システムの導入が有効」と指摘した。Sendmailでもログ・マネジメント・システムを近く導入するという。
未来の電子メールではセキュリティが重要な要素になる。アンダーソン氏によるとコンピュータ・ウイルスの完全な防御と同時に、電子メールを確実に保存する機能が重要になるという。米証券取引委員会は、証券会社などに証券取引などに関わるメールを3年間保存することを義務付けている。電子メールを削除すると罰金の支払いを求められるため、企業は電子メールを確実に保存できるシステムを必要としているというのだ。
アンダーソン氏は電子メールが進むべき道について話したが、Sendmail自身の方向性については、それほど語らなかった。オープンソース版のSendmailが別に存在しているだけに、異なる点をアピールしてもよかったのではないだろうか。
(垣内郁栄)
[関連リンク]
Sendmail日本オフィス
[関連記事]
ベリタス、Exchange
Serverのダウンタイムを最小に (@ITNews)
Exchange
Serverのメール容量を無限にするソリューション (@ITNews)
ネット広告不振でメール重視、ダブルクリックが新ソフト
(@ITNews)
[Interview]
我々のメッセージング・システムは、セキュアで簡単な管理環境を提供する (@ITNews)
電子メールではなく、同期型コミュニケーションがビジネスを変える
(@ITNews)
情報をお寄せください:
最新記事
|
|