ビデオ講義で初級技術者を狙うeラーニングソフト

2002/12/26

 システム・テクノロジー・アイは、IT技術者向けにブロードバンド回線を利用したビデオ講義で、プログラム言語やネットワーク技術を学ぶことができるeラーニングソフトウェア「iStudy BB」を2003年1月17日に発売すると発表した。ビデオのコンテンツは富士通ラーニングメディアが提供。セミナーなど教室学習と同じような効果がソフトウェアで体験できるとしている。

システム・テクノロジー・アイ 代表取締役社長の松岡秀紀氏

 システム・テクノロジー・アイは2002年12月13日に東証マザーズに上場したばかり。代表取締役社長の松岡秀紀氏は上場したことに触れつつ、「iStudy BBはシステム・テクノロジー・アイの新しい一歩になる」と述べた。技術系新入社員や初級のIT技術者を、eラーニングソフトを使うことで即戦力になるよう短期間で育てたいという企業のニーズにこたえたという。

 同社の既存のeラーニングソフトウェア「iStudyシリーズ」がテストを中心とする学習方法に力点を置いていたのに対して、新製品の「iStudy BB」ではビデオ講義形式を重視している。ビデオと同時に参照テキストが画面内に表示され、効率的に学ぶことができる。各章単位での確認テストや資格認定テストの模擬試験などを受けることもできる。

 受講した講義の学習履歴や進展状況をサーバにアップロードして、企業の教育担当者が確認できるような管理機能も充実している。ビデオ講義はインターネットのストリーミングで受けることができるが、製品自体はCD-ROMで提供される。インターネットが利用できないユーザーやナローバンドのユーザー用に参照テキストのほか、ビデオ講義もCD-ROMに収録しているためだ。

 同社が1月に発売するのは、iStudy BBシリーズの「Javaプログラミング基礎」(5万円)と「Javaサーバサイドプログラミング」(4万円)。ソフトの1ライセンスにつき、1ユーザーが利用できる。2002年3月末までに10タイトルをリリースする予定だ。同社では初年度に1000ライセンスを販売目標としている。

 同社は既存製品のiStudyシリーズを84の試験に対応させ、237製品まで拡張してきた。今後は既存の製品に加えて、ビデオ講義の分かりやすさをアピールして、初級技術者を狙う考えだ。

(垣内郁栄)

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