「IBMの7分の1、BEAの5分の1の価格」
オラクルのアプリケーション・サーバ
2003/4/2
米オラクルは4月1日、Java開発ツールと開発基盤をパッケージにしたアプリケーション・サーバ「Oracle Application Server Java Edition」の提供を開始した。開発者向け評価版は、Oracle Technology Networkからダウンロード可能。Winows、Linux(IA)、Solaris(SPARC)、HP-UX、PA-RISC、AIX-Based Systems、HP Tru64 UNIXのプラットフォームに対応している。同社によると「Oracle Application Server Java Editionは、JavaアプリケーションとWebサービスの開発、実装を迅速に行うための機能をすべて含んでいる」とし、「IBM+開発ツールベンダの組み合わせの7分の1、BEAシステムズ+開発ツールベンダの組み合わせの5分の1以下の価格」を設定、価格戦略面でも、IBM、BEAという2大アプリケーション・サーバベンダに対するけん制を全面に押し出した。
性能面においても、同社はアピールする。Oracle9i サーバ・テクノロジ部門のエグゼクティブ・バイスプレジデント チャールズ・ロズワット(Charles Rozwat)氏が言うには、「IBMやBEAによる低価格なエントリ・レベルのアプリケーション・サーバが限定されたJ2EE機能しか提供していないのに比べ、Oracle Application Server Java Editionは、企業用途に必要なJ2EE機能をすべて含んだパッケージだ」と強気の姿勢を崩さない。実際、Oracle Application Server Java Editionは、中小規模企業を顧客とする独立系ソフトウェアベンダ(ISV)がメインターゲットである。IBMでいうならば、WebSphere エンタープライズ版からEJBなどを取り除いたWebSphere Expressが直接の競合となるだろう。Webシステムが企業の基幹業務で活用されるようになってきた時局をとらえて、アプリケーション・ベンダは競うように中小規模レベルの企業向け(もちろんターゲットはISV)のパッケージをラインアップに加えつつある。オラクルはライバルと比較して、少々出足が遅かった感があるものの、パッケージ内容と価格面で攻勢に出たというわけだ。
では、Oracle Application Server Java Editionのパッケージ構成はどうなっているのだろうか。クラスタリング機能搭載が謳(うたい)い文句の開発者向けアプリケーション・サーバ「Oracle9i Containers for J2EE」があり、IDEである「Oracle9i JDeveloper」、XMLとWebサービスをサポートするHTTPサーバ・マッピング・ツール「OracleR HTTP Server」、Javaオブジェクトとリレーショナル・データとのマッピング/ツール「Oracle9iAS TopLink」で構成されている。確かに、中小規模企業向けとしては申し分ない構成となっている。
日本国内では、2003年5月の提供を予定しており、1CPUあたり62万5000円、1指名ユーザーあたり1万2500円のライセンス価格を設定している。
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米オラクル
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