郵便局でPCをリサイクル、ベンダ21社が今秋開始

2003/4/19

 国内、外資のPCベンダ、21社は、家庭向けPCを郵便局経由で回収し、各ベンダがリサイクルするシステムを10月から始める。21社は日本郵政公社と提携。全国2万カ所以上ある郵便局を使って回収することで、日本全国で共通のサービスを提供でき、回収率の向上を目指す。

 ベンダは10月以降に発売する家庭向けのPCに、共通デザインの「PCリサイクルマーク」を貼り付ける。ユーザーがPCをリサイクルする場合は、ベンダに回収を申し込み、ベンダから送られてくる伝票をPCをつけて、近くの郵便局に持ち込む。郵便局に持ち込まれたPCは各ベンダに郵送され、リサイクルに回される仕組み。郵便局の戸口集荷も利用できる。回収対象のPCはデスクトップやノート、ディスプレイなど。プリンタやスキャナなどの周辺機器、PDAなどは対象外となっている。

 郵便局での郵送料やリサイクル費用は、あらかじめPC価格に上乗せされているため、ユーザーがあらためて支払う必要はない。そのため今年秋に発売されるPCからは従来の価格よりも高くなりそうだ。また、すでに発売され、PCリサイクルマークがないPCをリサイクルに回す場合は、ベンダが指定するリサイクル費用をユーザーが支払う必要がある。ベンダのリサイクルを利用せずに、自治体が定める方法でPCを処分することも、これまでどおり可能。無料またはベンダ価格よりも安くでPCを処分できる自治体もあるため、当初はベンダによるリサイクルではなく、自治体の処分を利用するユーザーも多そうだ。電子情報技術産業協会(JEITA)では、「自治体に対してPCの処分をしないよう働きかけることも検討する」としている。2004年度に家庭向けPCの20%程度をリサイクルすることを目標としている。

(垣内郁栄)

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JEITAの発表資料

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