非構造化データも統合管理、IBMが新プラットフォーム
2003/4/23
IBMは4月22日、SAPやシーベルなどのERP、SFAソフト、DB2やノーツドミノなどのデータベースのほか、電子メール、Webコンテンツ、オーディオ、映像といった企業内のさまざまなデータを統合的に扱えるプラットフォーム「IBM DB2 Content Manager V8.2」(以下Content Manager)を発表した。IBMによると、文書などに代表される非構造化データは、リレーショナルデータベースのような構造化データに対して3倍以上の速さでデータ量が増えており、これらを統合的に扱い、検索しやすくするなどの管理は企業の効率化にとって重要な位置を占めるという。Content Managerはそうした非構造化データと構造化データを一元管理するアプリケーションのプラットフォームになる。
同社のContent Managerは、社内にある複数の業務ソフトの情報を関連付けて参照したり、顧客情報とは別に管理されている対応履歴や画像、音声データなどをまとめて扱うアプリケーションを容易に構築できるようにする。企業内の既存のデータソースやサーバに手を加えることなく、こうした環境を構築できるのが特徴。今回のバージョンでは、レプリケーション機能を搭載し、同製品を大規模に展開したときの災害対策を向上させたほか、キャッシュ機能を強化してパフォーマンスの向上などを図った。
同製品を応用した例として、保険会社が顧客情報に対して、DB2に格納してある契約情報、デジタル複合機でスキャンした紙書類、ドミノ上の電子メール、シーベル上のコールセンターからの通話記録、音声記録、事故写真・ビデオなどを1つのアプリケーション上で連携させるアプリケーションが紹介された。
Content Managerは、こうしたさまざまなデータの格納はそれぞれのサーバにまかせ、その存在場所をライブラリデータベースで管理してデータ一覧などのさまざまなビューを作成しやすくする。同時にデータソースごとに異なるアクセス方式を隠ぺいして、アプリケーションからは統一的なAPIでデータを取り出せるようにする機能を提供する。
Content Managerは1サーバライセンスが382万7000円から。5月16日より出荷開始予定。
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