SSJ、「中堅企業も戦略的な人材活用を」

2003/4/23

 中堅企業向け統合業務パッケージ「SuperStream」シリーズを提供しているエス・エス・ジェイ(SSJ)は4月22日、人事/給与システムに新製品を追加し、今年6月より順次提供すると発表した。給与管理システムを皮切りに、次の4製品をリリースしていく。

  • SuperStream-PR+(給与管理システム)3ユーザー同時ライセンス250万円〜(2003年6月発売開始予定)
  • SuperStream-HR+(人事管理システム)3ユーザー同時ライセンス250万円〜(2003年8月発売開始予定)
  • SuperStream-field/HR(人事諸届け・照会システム)100ユーザー300万円〜(2003年8月発売開始予定)
  • SuperStream-field/TL(勤怠管理システム)価格未定(2004年2月発売開始予定)

 給与管理、人事管理システムは、同社の主力製品である会計パッケージ「SuperStream-CORE」と連動し、会計システムで管理している人件費などの予算データを扱うことができる。これにより、より戦略的な人材活用や業績に応じた賞与・昇給プランが定められる。また住所変更など諸届けのワークフローを自動化し、各社員が自ら人事業務を遂行することで、人事部門の業務負荷を軽減し、社員の自立を促進できるという。

エス・エス・ジェイ代表取締役社長 佐藤祐次氏

 エス・エス・ジェイの代表取締役社長 佐藤祐次氏は「年金、保険制度の改革や、終身雇用、年功序列制度が崩壊したことで、人事・給与システムに対する関心は非常に高まっている。また雇用形態も正社員、パート、アルバイト、派遣と多様化しており、それぞれをどのように活用していくかで、企業の業績も変わってくる。こうした背景から、昨年夏より『SuperStreamの会計パッケージと連動する、高機能な人事給与パッケージがほしい』というニーズが増えてきた」と語る。こうした要望に応えるため、新製品は(1)経営者の観点から見た人材マネジメントの実現、(2)グループ連結人事による全体効率化、(3)自立型社員の育成の3点に焦点を絞り開発したという。

 例えば組織管理のパターンについても、本務・作業部門・費用計上・プロジェクトの最大4つの組織パターンを持つことができ、各パターンに応じた人員配置や人件費算出を可能にした。また管理項目を最大4万項目まで拡張できるので、きめ細かい能力管理や検索、分析、配置ができる。さらにグループ全体の人員を一元管理することで、グループ経営戦略に即した人材戦略をプランニングできる。

 販売戦略については、まずパートナー支援をより強化する方針。パートナーの大部分は会計パッケージの導入に関してはかなりノウハウがある一方で、人事・給与システムについては技術面・コンサルティング面の両方で、まだ弱い部分がある。そのためコンサルティングトレーニングとスキルアップトレーニングを実施し、今年度中にパートナーの中で技術者を50人養成する計画だという。またSSJ自体のサポート要員として、HR+、PR+について技術サポート部員を3人から8人へと増員する。さらにデモシナリオ/データやフィット&ギャップ分析用シートをパートナー営業マンに提供することで、販売体制の強化を図る。「会計パッケージで3000社近いユーザーを抱えているのが当社の強み。昨年は1000件強の案件があり、そのうち4割の顧客企業が『人事・給与と会計システムを連動させたい』というニーズを抱えている。既存ユーザーのみならず、会計システムとの強力な連携により、新規ユーザーも増えていくと充分期待できる」(佐藤社長)。

 給与管理、人事管理システムはC/Sアーキテクチャを採用しており、動作環境としてはUNIX、Linux、WindowsNT/2000に対応。ワークフローシステムはIISなどのWebサーバによる3階層アーキテクチャで、エンドユーザーはWebブラウザを通じて承認・申請を行える。今後1年間で新規顧客100社、3年間で500社を目指すという。

(編集局 岩崎史絵)

[関連リンク]
エス・エス・ジェイの発表資料(PDF)

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