SSL-VPN時代にもIPSecは残る、ノーテル

2003/8/29

 ノーテルネットワークスは、国内システムインテグレータ市場で実績を持つVPN製品「Contivity Secure IP Services Gateway」シリーズの最上位機種を発表した。同シリーズは、日本テレコムなどのVPNインフラに活用されているという。今回発売したのは、データセンターや通信キャリア、大企業向けで、5000セッションのトンネリングに対応する。

ノーテルのテクニカル セールス サポート 小林聡氏

 ノーテルが発表したContivity 5000 Secure IP Services Gatewayは、1つの筐体でルータ、VPNゲートウェイ、ファイアウォールを実現。電源、ハードディスクなどを2重化し、冗長性を保持。また、障害発生時に別に用意したISDN回線を利用し、接続を維持するバックアップ機能もある。

 ノーテルのテクニカル セールス サポート 小林聡氏は、Contivity 5000の特徴として、SSL-VPNにもIPSecインターネットVPNにも対応していることを挙げ、「VPNを開発しているベンダの中で、SSLとIPSecに対応しているのは、ノーテルのContivityのみだ」と優位性を強調した。
 
 両規格のうちで集中管理に有効なのがIPSecで、TCO削減に有効なのがSSL-VPNだと、小林氏は特徴を説明。「SSL-VPNは、IPSecを使うインターネットVPNを補完するソリューション」としたうえで、「SSL-VPNと比較して、従来のPCやアクセスポイントをそのまま利用できるIPSecのインターネットVPNの方が、現状ではコスト的に優位だ」と語った。

 小林氏はさらに、ディザスタリカバリなど動的な経路制御が必要な場合もIPSecが有効だと強調。「将来的に企業ネットワークが移行すると考えられているIPv6には、IPSecが標準装備されている」と話し、「802.1xなどセキュリティ認証の新規格が主流になっても、IPSecは使われていくだろう」と予測した。

(編集局 富嶋典子)

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ノーテルネットワークスの発表資料

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