米オラクルに見るエンジニアにとって働きやすい環境とは

2003/9/20

人口の湖を望むオラクル本社のビル群

 サンフランシスコ市街から自動車で南に30分、Redwood Shoresに米オラクル本社の広大なキャンパスが広がっている。「IT業界では比較的にエンジニアの勤続年数は長いのではないか」(日本オラクル)といい、働きやすい環境といわれるオラクル本社を見た。

 オラクル本社は、データベースを意識して米オラクルの会長兼CEO ラリー・エリソン(Larry Ellison)氏がデザインしたという複数のビルで構成されている。データベースやアプリケーションサーバなど製品開発ごとにビルが建っているという。エリソン氏は5棟のビルを建てることを目標に最初に建てたビルに「500」と名称を付けた。その後、400、300、200、100などと次々ビルが建って、現在は9棟になっている。本社近くにはシーベルやサン・マイクロシステムズ本社も近くにある。

本社内にあるプール。隣にはジムがある

 日本人がオラクル本社を訪れて最も驚くのは福利厚生の充実だろう。本社の中央には人工の湖があり、社員の憩いの場となっている。各ビルに世界各国の料理を集めたレストランを配置。日本料理や中華料理があり、本社で働いたことがある日本オラクル関係者によると「メキシカンがおいしい」ということだ。もちろんキャンパス内には屋外プールやジム、体育館などがあり、社員が汗を流している。「エンジニアの引き抜き対策で福利厚生を充実させている」という。

本社内にある看板。人口湖のカルガモが道路を渡るので注意を促しているという

 オラクルの全社員は約4万人。そのうち1万人が本社で働いていて、大部分はエンジニアだ。1万人のうち、インド系、アジア系、米国人がそれぞれ3分の1ずつを占めているという。オラクルは世界に145カ所にオフィスがあるが、開発陣は本社に集約している。

 本社内では、日本人エンジニアも50人ほどが働いている。多くは米国の大学を卒業して、日本オラクルに就職。その後に米オラクルに転籍したエンジニアが多いという。

(垣内郁栄)

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日本オラクル

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