「ネットワークの収れんが始まる」、ノーテル
2003/9/27
ノーテルネットワークスのネットワークアーキテキチャ オプティカルネットワークス バイスプレジデント ルイ・パレ氏 |
「ビジネス分野でネットワークの収れんが起きている」。ノーテルネットワークスのネットワークアーキテキチャ オプティカルネットワークス バイスプレジデント ルイ・パレ(Louis-Rene Pare)氏はこう述べて、企業ネットワークの最新事情を紹介した。
パレ氏が挙げたネットワーク収れんの例は、電話とデータネットワークの融合。企業ネットワークではこれまで電話は電話としてネットワークを構築し、データはデータで別のネットワークを構築するのが普通だった。しかし、IPネットワークの普及とIP電話テクノロジの開発で、電話とデータを1つのネットワークで扱えるようになった。アプリケーションを収れんさせることで、ネットワークを維持するコストはもちろん、管理コストを大きく削減した企業が多い。今後は「マルチメディア、ブロードキャスト、マルチキャストなどさまざまなアプリケーションが収れんし、ネットワークがよりシンプルになる」というのがパレ氏の考えだ。
では、アプリケーションの収れんはどのような形で進むのか。パレ氏は「現在のネットワークはさまざまなところで、さまざまなアプリケーションに接続している状況で、単一のネットワークにたくさんのデバイスがアクセスしている」と指摘。「まったく同じアプリケーションがネットワークの別の部分に存在する状況だ」と述べた。収れんさせることができるのはこのような重複する部分。高機能で柔軟性があるルータやスイッチを導入することで、ネットワークをシンプルにすることができる。それに従ってサービスの提供形態も簡単にできるというのだ。
また、ネットワークの維持で最もコストがかかるといわれる運用管理にかかわるコストについても、アプリケーションやサービスの収れんで「エンド・ツー・エンドで単一の管理が可能になり、コスト削減に結びつけることができる」という。
ノーテルはネットワーク機器ベンダだが、パレ氏は「単なるインフラを作ろうとは思っていない」と強調した。つまり、顧客のニーズに基づくサービスが前提にあり、そのサービスに合うアプリケーションやネットワークを構築するのが大切、という考えだ。そのためにノーテルでは顧客となる通信キャリアや企業との対話を重視し、コンサルティングに充分な時間をかけているという。
(垣内郁栄)
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