日本語処理にこだわるgooの検索機能
2003/12/2
NTT-X goo編成本部 サービス部 担当部長 国枝学氏 |
NTT-Xは12月1日、gooにおけるWeb検索サービスの全面リニューアルを行ったと発表した。リニューアル後の基本検索機能はGoogleの技術を利用するが、これに同社独自の検索キーワード自動補正機能といった日本語処理技術を組み合わせる。NTT-X goo編成本部 サービス部 担当部長 国枝学氏は「(今回のリニューアルは)検索機能の生まれ変わりといってもいい。日本人にとって最高の検索サービスを提供する自信がある」と胸を張る。
リニューアルによる機能拡張のメニューは、日本語特有の“表記の揺れ”や誤りを吸収し、自動補正して検索結果を表示する機能、正しい表記の検索キーワードを推薦する機能、関連する検索キーワードを表示する機能、アダルトサイトフィルタリング機能の4つ。これまで蓄積してきた検索データをもとに機能強化を図った。例えば、表記の揺れに関して、「引越」「引越し」「引っ越し」といった日本語に特有の微妙な表記の違いをすべて検索結果に反映させることが可能になる。Googleで「引越」と検索をかけた場合と比較して、4〜5倍の量の検索結果を網羅した。
2003年10月2日にNTT-Xが発表したGoogleとの業務提携において、同社はgooの検索エンジンの構造を、フロントエンドとバックエンドの2層構造にすると発表している。つまり、日本語という特殊な言語特性に依存するさまざまな問題をクリアするには、日本語のためのキーワード検索についてははgoo独自のエンジンを搭載し、バックエンジンはGoogleの技術を採用するという動きだ。あるページからユーザーが送出したキーワードは、gooのフロントエンジンでいったん処理した後にGoogle検索エンジンに渡され、ヒットしたWebページ情報は再度gooフロントエンジンでフィルタリングされてユーザーに表示される。
今回のリニューアルは、このような同社の検索エンジンに対するこだわり、日本語に対するこだわりをサービスとして実現したものである。「日本国内で最もユーザーの支持を集めるオンラインサービスを目指す」というgooの挑戦は、このような細かい配慮の積み重ねなしには説明できない。
(編集局 谷古宇浩司)
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