2004年、新テレビ時代到来
2003/12/18
地上デジタル放送にJEITAも期待している |
社団法人 電子情報技術産業協会(略称JEITA)の発表によると、2003年度の国内電子工業生産見込み(暦年ベース。しかし見込み数値は9月までの実績をもとに予測)は、19兆823億1900万円(前年比105.8%)になった。生産金額が前年を上回ったのは実に3年ぶりのこと。「地上デジタル放送の開始に伴うデジタルテレビや高額のDVD/ハードディスクレコーダーの国内販売および輸出が堅調に推移したことが大きな要因」とJEITAでは説明する。
2004年度も電子機器市場の拡大基調は維持され、生産金額は20兆3137億100万円(前年比106.5%)という数値を記録する、とJEITAでは予測している。もし、この回復基調の維持が実現し、JEITAの予測数値が現実のものとなれば、2年連続の2けた成長、3年ぶりの生産金額20兆円規模の回復という極めて景気の良い話となる。実際、JEITAではBSデジタル放送よりも地上デジタル放送の開始に期待をしているようだ。12月1日の開始時点で75種類の対応受信機(テレビ)がそろっていたほどである。
2000年あたりまでJEITAの屋台骨を支えていた感のある、パソコンを始めとした情報機器は、テレビ機能を追加するなどして2003年に復活を果たした携帯電話や地上デジタル放送開始の後ろ盾を持つデジタルテレビ、DVD/ハードディスクレコーダーといった民生用デジタル機器の勢いに押され、今回の発表でもほとんど言及されることはなかった。
(編集局 谷古宇浩司)
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