PDAでもリッチクライアント、アクシスソフト

2004/2/21

アクシスソフト 代表取締役社長 登坂忍氏

 アクシスソフトは同社リッチクライアントツールのPDA版「Biz/Browser for PDA」を4月1日に発売すると2月20日発表した。PDAで使うことが多いPHS回線を考慮し、64Kbps程度の通信回線でも快適な応答性能を出せるようにしたのが特徴。アクシスソフト 代表取締役社長 登坂忍氏は、「富士通ゼネラルシステムエンジニアリングがレストランで使う店舗端末としてBiz/Browser for PDAを搭載したPDAを提案中。ほかにも医療分野の適用などですでに話をいただいている」と述べた。

 Biz/Browser for PDAは低速な通信回線での応答性能だけでなく、オフラインでのアプリケーションの利用や充実したGUIの実装など、PC版と同様の使い勝手を実現。画面定義情報を記録したCRSファイルをPDAにダウンロードし、アプリケーションを実行する。PDAのキーへのファンクションの割り当てや、MS-IMEの自動制御などの機能もある。ただ、PC版と異なり、スプレッドシート型表示機能やSOAP&WSDL対応機能は搭載しない。

 アプリケーションの開発はPC版と同様に「Biz/Designer」を使う。Biz/Designerで作成したCRSファイルはBiz/Browser for PDAでも稼働し、開発生産性や保守性が向上するとアクシスソフトはみている。Biz/Browser for PDAの対応OSは、Windows CE .NET(Standard Ver4.0、4.1、4.2)とPocketPC 2003。価格は50ライセンスで30万円から。ほかに年間保守料がライセンス料の15%かかる。

 Biz/Browser for PDAを使ったシステム開発はすでに始まっている。富士通ゼネラルシステムエンジニアリングは、全国にレストランを展開するピエトロ向けに開発するシステムの店舗端末として、Biz/Browser for PDAを搭載したPDAを採用。店舗内に無線LANを設置し、PDAを使って食材の在庫確認や棚卸の登録などができるようにする。PDAで登録されたデータはインターネットを介して本部の基幹システムに登録される。稼働は2004年7月を予定している。

(編集局 垣内郁栄)

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