ノーテル、「ネットワークを統合しただけじゃダメ」
2004/4/10
データ通信やVoIP、ビデオなどのネットワーク・アプリケーションを統合し、1つのネットワークで提供するネットワーク・コンバージェンス。そのメリットを提唱するネットワーク機器ベンダは数多いが、ノーテルネットワークスのワイヤーラインネットワークス キャリアパケットソリューションズ マネージャー 清水謙二氏は「インフラを統合するだけでは収益を生まない。重要なのはサービスレイヤで収益を生み出す新しいレイヤを創出すること」と強調した。
ノーテルネットワークス ワイヤーラインネットワークス キャリアパケットソリューションズ マネージャー 清水謙二氏 |
ノーテルは通信キャリア向けのネットワーク・コンバージェンスのコンセプトとして「Next Generation Networks」(NGN)を打ち出している。ノーテルではNGNを「オプティカル」「パケット」「サービス」「アプリケーション」の各レイヤの構成で考えているが、重要なのがパケットレイヤのマルチサービス。「NGNではエッジであらゆるサービスをマネージする。パケットレイヤには極めて高い信頼性が要求される」(清水氏)という。
ノーテルはこのパケットレイヤ向けに、さまざまなエッジの機能を統合し、複数のサービスを同時に提供できるようにする「マルチサービスエッジ」(MSE)を提唱している。エッジルータ、IPサービススイッチ、WANスイッチ、イーサネットスイッチなどの機能を統合するのが理想だが、同社ワイヤーラインネットワークス キャリアパケットソリューションズ プロジェクトマネージャー 近藤卓司氏は「既存製品では実現できない。1から作らなければならない」として「ノーテルが1から作る」と強調した。
MSEに求められるのは、伝統的なサービス、新規サービスをともにサポートする機能、モジュール化され柔軟にハード、ソフトの構成を変更できるアーキテクチャなど。異なるサービスごとにQoSを提供できるトラフィック管理機能も必要になる。
近藤氏は「通信キャリアはMSEを用いたNGNパケットエッジでネットワークをコンバージェンスし、収益を創出、同時にコストを削減できる」と指摘したうえで、「NGNパケットエッジの提供戦略が通信事業者の将来性を左右するだろう」と述べた。
(編集局 垣内郁栄)
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