WebSphere向けルール管理ツールでBPMを補完、アイログ
2004/11/11
アイログはビジネス・ルール管理ツール「ILOG JRules」でIBM WebSphere Business Integrationワークフロー・ソフトウェアと統合できる新しいコネクタを11月10日に発表した。アイログでは、WebSphere Business Integrationを基盤に構築したビジネス・プロセス・マネジメント(BPM)環境にビジネス・ルール管理機能を追加できるようになったとしている。
ILOG JRulesが提供するビジネス・ルール管理とは、企業内の複数のITシステムに組み込まれているさまざまなビジネス・ルールを一括管理することを指す。各システムのビジネス・ルールは顧客のニーズや市場環境、法令の改定などで頻繁に変更される。ビジネス・ルール管理ツールを使って顧客ステータスや製品情報、料金、サービスなど複数のITシステムにまたがるプロセスを管理することで、ユーザーや市場のシステム変更要求などに迅速に対応できる。
アイログのマーケティング&アライアンス マネージャー ジョエル・ゲイ氏 |
ILOG JRulesはIT管理部門の担当者でなくても簡単にルールを記述し、変更できるのが特徴。アイログのマーケティング&アライアンス マネージャー ジョエル・ゲイ(Joel GAY)氏は「ルールを自然言語で記述でき、一般の従業員でもルール変更ができる」と説明。「保険会社などがビジネス・ルールを変更する場合、これまでは数週間かかるケースがあったが、ILOG JRulesを使うことで数日間で変更可能になった」。
ILOG JRulesはBPMツールの一部の処理を補完し、効率化する。アイログはすでにBEA WebLogic Workshop向けにコネクタを発表している。今回発表した新コネクタを使うことで、ILOG JRulesをWebSphere Business IntegrationのWebSphere MQ Workflow Buildtimeツールに組み込むことができる。アイログではILOG JRulesをWebSphere MQ Workflowに組み合わせることで、サービス指向アーキテクチャ(SOA)で定義されるサービスのポリシーをアプリケーション内で個別に管理、変更できるという。ポリシー変更のたびに新しいソフトウェアやルールを作成しなくても、一般従業員が迅速に変更可能だ。
ゲイ氏は新コネクタのターゲットとして、迅速、柔軟なビジネス・ルールの変更が求められる保険会社や金融機関、行政機関、通信会社などを挙げた。
(編集局 垣内郁栄)
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