簡単に使えるセキュリティがポイント、日本通信

2005/1/21

日本通信 代表取締役社長 三田聖二氏

 DDIポケットのPHSインフラを利用し、法人向けに独自のデータ通信サービスを提供している日本通信は1月20日、社内LANや家庭のADSL/FTTH、無線LANスポットなどを意識せずに、セキュリティを確保して通信できる新サービス「Secure PB」を2月1日より提供開始すると発表した。既存の同社ユーザーを中心に、ユーザー企業ごとにカスタマイズを施して提供していく。

 Secure PBは、Secure PBサーバとクライアントが対となって機能するセキュリティサービス。Secure PBを導入することにより、クライアントPCのセキュリティ設定をサーバ側で一括管理できる。特徴は、接続しているネットワーク環境に応じてその環境に合ったセキュリティポリシーをPCに適用させられる点で、社内LAN内と公衆無線LANではセキュリティの強度を自動的に判別して変更する。

 VPNクライアントやファイアウォール、ウイルス対策ソフトなどのセキュリティ機能を連動させて実行可能なほか、情報漏えい対策としてデータファイルやメールの暗号化機能も備える。また、PHS接続時には体感速度を向上させるアクセラレータの利用もできる。実際にメールを送る際には、Secure PB独自のプラグインをOutlookなどのメールソフトにインストールすることで、メール本文と添付ファイルなどをまとめて暗号化して送信することが可能。受信者は、暗号に加えて認証も経なければ、メールを閲覧することができないため、情報漏えいに有効だとしている。

 日本通信の代表取締役社長 三田聖二氏は、「VPNやアクセラレータなど、個別の機能をそれぞれ単品で提供しているサービスはたくさんある。しかし、これらを統一してボタン1個で簡単に操作できるようにしているサービスは当社だけだ」と説明し、「まだまだトップにベンチャースピリットのあるコンピュータ業界と、元国営企業で官僚意識の根強い通信業界のギャップを埋めていきたい」と抱負を語った。

(@IT 大津心)

[関連リンク]
日本通信報道発表資料

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