ラボでは日立と富士通の互換性を検証、米ベリタス本社に潜入

2005/5/10

シリコンバレーの中心地マウンテンビューにあるベリタスソフトウェア本社
ラボでは各ベンダの相互接続性などが実験されている
米ベリタス 副社長 インターナショナル・エンジニアリング・グループ ホゼイ・イグレシアス氏

 サンフランシスコ市街から車で南下すること約1時間、シリコンバレーの中心地マウンテンビューにベリタスソフトウェアの本社がある。広大な敷地には5棟からなる4階建てのビルが並んでいる。

 ベリタス本社では、社屋を「キャンパス」と呼ぶ。大学と同様に敷地内で生活のほとんどを完結できるような設備となっているからだ。敷地内にはカフェやフィットネス、スターバックスコーヒーなどもある。ラボも12カ所用意されており、それぞれのラボはファイバ・チャネル(FC)でつながれている。

 ラボでは主に各ベンダの組み合わせ実験などを行っているほか、ソフトウェアの互換性テストやGUIなどのユーザーインターフェイス実験、DB2やOracleといったデータベースとの接続性テストを実施。まだ発売されていない次世代サーバの接続性などを実験するシークレットラボも、本社から離れた場所に開設されているという。各ラボには、300万〜500万ドル相当のサーバが設置されているが、それらの70%がベンダから無償提供/貸与されたものだ。ラボに設置されたストレージの総容量はペタバイトに達するという。ラボにはWindowsやLinuxなど5種類のOSごとに3〜4人のエンジニアが在籍し、総勢15〜20人のエンジニアがラボを管理している。

 米ベリタス 副社長 インターナショナル・エンジニアリング・グループ ホゼイ・イグレシアス(Jose Iglesias)氏は、「日本は最も大事な市場だ。ベリタスの売上の25%がアジア太平洋地域であり、フォーチュン500のうちの85社も日本企業が占める点からもこのことはいえる。日本のIT投資が2桁成長している点も魅力だ」と説明し、日本の重要性を説いた。同氏は特に日本の日立やNEC、富士通、東芝などのベンダを重要なパートナーだと強調する。

 このような背景から、「当社は日本市場に応えるためにさまざまな営業施策を展開したり、日本でしか販売されていないミラクルリナックスなど、日本特有のOSにも対応し始めている」(イグレシアス氏)と説明する。さらに同社では、日本語環境の品質を向上させるために日本のエンジニア要員の拡充や、日立との共同開発など日本独自の取り組みを始めており、「人間でいえば、ようやくハイハイを始めた段階だ」(イグレシアス氏)と例えた。日本と米国のエンジニアは、まず「そもそも英語版の製品をどのように変更すれば日本語版として出荷できるか」といった問題から、日本固有の問題を米国の開発陣にフィードバックしたり、ユーザーに求められたカスタムユーティリティの提供などを行っていき、最終的にはカスタマーごとにカスタマイズを施す“カスタマーカスタマイズ”を提供するという。

 また、イグレシアス氏に日本特有の問題を聞いたところ、「サーバの組み合わせの問題」を挙げた。日本では日本国内のベンダがシェアの多くの占めていることから、米国ベンダが主流の米国市場とはサーバの組み合わせが大きく異なると指摘。従って、日本特有の組み合わせチェックが必要だという。この点はソフトウェアも同様で、例えばシステム管理ソフトでは、米国は「IBM Tivoli」が強いが、日本では日立の「JP1」や富士通の「Systemwalker」が強い」といった事情があるという。これらのことから、同氏は今後の日本での活動について「当社では営業方法も含めた日本独自のコンサルティング活動を強化していきたい」と語った。

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ベリタスソフトウェア

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