デモで納得、SAP Business Oneを1カ月導入するNECネクサ
2005/6/14
NECネクサソリューションズは6月13日、SAPジャパンの中堅・中小企業向けERP「SAP Business One」を最短4週間で導入する新サービス「Walk In Center for SAP Business One」を開始した。Business Oneの業務イメージを体験できるデモンストレーション施設も東京・港区のNECネクサ本社内に開設した。実際の業務イメージをデモ施設で体験してもらうことで、「お互い誤解のない形で商売が成立することを目指す」(同社 社長 松本秀雄氏)という。
NECネクサソリューションズが開設したデモ施設「「ネクサソリューションプラザ」。NECのパーソナルロボット「PaPeRo」が迎えてくれる |
新サービスの特徴は短期導入と、新設したデモ施設「ネクサソリューションプラザ」を使ったデモンストレーション。NECネクサの担当者はまず中堅・中小企業の担当者から2回程度のヒアリングを行ってBusiness Oneの実証モデルを作成する。次にネクサソリューションプラザで実証モデルをデモンストレーションして、実際の業務イメージを伝える。ギャップ対策なども行う。最後に導入パターンを提示して、導入の見積もりと提案を行う。顧客が納得すれば契約になる。ヒアリングから契約までの打ち合わせは4回で、期間は2週間。最短の場合はその後2週間でBusiness Oneの導入と定着化、運用を実施する。
ヒアリングから見積もり、提案まで行う同サービスの価格は60万円。この価格は、従来の営業では導入の最終フェイズに別の金額と一緒に請求されていた金額だ。NECネクサではこの見えていなかったコストを可視化することで、ERPの不透明な導入コストを問題と考える中堅・中小企業の不安を払拭する考えだ。NECネクサではサービス開始の記念キャンペーンとして2005年9月末までは19万8000円で提供する。
NECネクサソリューションズの社長 松本秀雄氏 |
実証モデルは、「最も安価、短期導入」(NECネクサ)の「標準導入型」と、標準をベースにカスタマイズする「標準カスタマイズ型」、標準をベースに国内の商慣習を考慮してパラメータなどを設定した「テンプレート導入型」の3つを用意。同社の東京支社長 高崎充弘氏は「国内企業向けにBusiness Oneをローカライズしたテンプレート型の利用が最も多くなるだろう」と説明し、「これからは業種別のテンプレートも用意したい」と述べた。Business Oneの導入規模は10ユーザーで1000万円程度を想定。同社では1000万円から2000万円規模が多くなるとみている。同様の仕組みのサービスとして、セキュリティ、IPテレフォニー、プラットフォーム、ERP(大規模向けERPのGRANDIT)なども提供する予定だ。
SAPジャパンの副社長 営業統括本部長 内田久氏は、新サービスについて「SAPにとっても新しい取り組みで期待している。SAP R/3などわれわれのビジネスの参考になればと思う」と述べた。
NECネクサはERP関連事業として自社製品の「NEXERP」(ネクサープ)、GRANDIT、Business Oneを提供している。年間の売り上げは30億円。今年度はBusiness Oneに力を入れる方針で、年間100社の獲得を狙う。
(@IT 垣内郁栄)
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NECネクサソリューションズの発表資料
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