これは何かの始まりか? BEAがプラムツリー買収

2005/8/24

 米BEAシステムズは8月22日(米国時間)、米プラムツリーソフトウェアを買収することで合意したと発表した。プラムツリーは企業向けポータルやコンテンツサーバなどのソフトウェアを開発・提供している。今後両社は株主や規制当局などの承認を取り付けたうえで、正式な買収手続きに入る。

 プラムツリーは企業向けポータルソフトウェア大手の一角だ。「クロスプラットフォームに対応したポータルは事実上、プラムツリー製品しかない。BEAの製品と非常によい補完関係になる」と、日本BEAシステムズ マーケティング本部長 保阪武男氏は解説する。

 BEAシステムズは、J2EE対応の「WebLogic Server」を軸にWebアプリケーションサーバの専業ベンダとして成長してきた。しかし、Webアプリケーションサーバが技術的にも市場的にも成熟を迎えた昨年あたりから、同社はJ2EEやWebサービスなどの先端技術をいち早く採用して製品を差別化するこれまでの戦略を転換。企業の情報システムを統合するための総合ミドルウェアプラットフォームベンダとして自社を打ち出して、AquaLogic ServerなどSOAに対応した新たな製品群の展開を始めた。

 プラムツリーの買収は、企業向けミドルウェアの品ぞろえを充実させる戦略の一環といえるだろう。

 SOAに対応したミドルウェア製品群で同社に欠けている製品は、BPEL(Business Process Execution Language)に対応したモデリングツールやオーケストレーション・エンジン。プラムツリーの買収に続いて、同社はこうしたソフトウェアを抱えるベンダの買収に動くと予想される。

(@IT 新野淳一)

[関連リンク]
米BEAシステムズの発表資料
プラムツリーソフトウェア

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