マイクロソフトが選んだアルバの無線LAN、決め手はコスト

2005/11/3

 無線LANインフラベンダのアルバネットワークスは10月24日、VPNクライアントを利用することなく、社外から社内LANにセキュアにアクセスできる新アーキテクチャ「モバイルエッジ」と、モバイルエッジを実現する製品群を発表した。

 モバイルエッジは、IEEE802.11iの認証機能と暗号化機能に対応する「ArubaOS」の最新バージョンに対応し、無線LANスイッチ機能を備える「コントローラ」とVPN機能を備える「アクセスポイント」の2製品のみで社外からの安全なリモートアクセスを実現するという。

AP-41とAP-65を手にするアルバネットワークスの共同設立者で副社長のカーティ・メルコト氏

 アルバネットワークスの共同設立者で副社長のカーティ・メルコト(Keerti Melkote)氏は、IEEE802.11iについて、「管理者はVPNやファイアウォール製品を使わずに、アクセスポイントとスイッチング機能があるコントローラのみでセキュアなリモートVPN環境を構築することができる」と説明した。VPN機能をアクセスポイントに統合することで、管理対象のポート数は10分の1になるという。さらに、モバイルワーカーにとっては、VPNクライアントの設定やログインなどの作業がなくなることで、仕事の効率が上がるとみている。

 米マイクロソフトは今年6月、アルバ製品で社内無線LANシステムを構築した(関連記事)。メルコト氏は「(マイクロソフトが従来使っていた)シスコシステムズ製品がサポートするIEEE802.11iは、認証機能のみで暗号化機能はサポートしない。そのため、ファイアウォール、VPN製品、WLAN製品などさまざまな機器を必要とし、管理コストもかかっていた。マイクロソフトは、導入コストを数カ月で回収でき、運用コストを下げられるという理由でアルバ製品を選択した」と語った。

 アルバのコントローラは「Aruba 800」「Aruba 2400」「Aruba 5000」「Aruba 6000」があり、Aruba 800の4ポートタイプ(アクセスポイントを最大4台までサポート)は定価30万円。VPN対応などをさせるには別のオプションソフトウェアが必要。アクセスポイントは「AP-41」(1ユーザーのホームオフィス用)と「AP-65」(複数ユーザーのモバイルオフィス用)は、2006年初頭に国内で販売開始の予定。米国での販売価格はそれぞれ195ドルと495ドル。

(@IT 富嶋典子)

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アルバネットワークス

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