アクセス集中を解消、無線LANにも負荷分散は必要か
2003/7/8
米アルバワイヤレスネットワークスは、アクセスポイントの不正接続などセキュリティ機能を搭載した無線LANのスイッチシステムを国内で発売したと発表した。アルバは8月に日本法人を設立予定。アクセスポイントの管理が容易な点をアピールし、浸透を狙う。
アルバの無線LANシステムは、スイッチとアクセスポイントで構成。特徴はアクセスポイントの管理機能。企業ネットワークに無断で接続されたアクセスポイントをスイッチが自動で発見し、アクセスを遮断する機能がある。また、クライアントPCが不正なアクセスポイントにアクセスすることもブロック。無線LANのセキュリティ上の弱点をなくす機能を搭載している。他社のアクセスポイントでも管理できる。
アルバワイヤレスネットワークスのジャパンカントリー マネージャ 杉本隆英氏 |
アルバのジャパンカントリー マネージャ 杉本隆英氏によると、他社の無線LANシステムがアクセスポイントにさまざまな機能を搭載しているのに対して、アルバは機能をスイッチに集約。「アクセスポイントはアンテナ、ケーブルとして使う」という。機能をスイッチに集めることで管理性や機能追加を容易にする。
スイッチには、アクセスポイントが故障した場合に、隣接する別のアクセスポイントの出力を上げて、壊れたアクセスポイントのエリアをカバーさせる機能がある。新しいアクセスポイントを追加した場合もスイッチから設定データがダウンロードされ、すぐに使い始めることが可能。もちろん、アクセスポイント間やサブネット間のローミング、さらにスイッチ間のローミングにも対応している。
スイッチは電波の混乱を回避するために、1台のアクセスポイントへのアクセス集中を避ける負荷分散機能がある。会議室などで多数のクライアントPCが同時に1つのアクセスポイントに接続しようとすると転送スピードが極端に低下する。アルバのスイッチはこのような場合、近くの別のアクセスポイントにクライアントPCを接続させる機能があり、アクセスポイント別に接続するクライアントPC数や、トラフィックの利用率を設定できる。
価格はスイッチの「Aruba 5000」が348万円から。アクセスポイントの「Aruba 52」が9万8000円から。Aruba 52はIEEE802.11a/b/gに対応する。両製品とも8月下旬に出荷予定。アルバでは、Aruba 5000と比較してポート数を減らしたミドル製品「Aruba 800」も年末に出荷する予定となっている。
(垣内郁栄)
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