カルテシス、日本版SOX法に対応したBPM製品

2005/12/8

 カルテシスとディーバは12月7日、カルテシスのBPM製品群をディーバが日本市場向けに開発・販売・保守サービスを担うことで合意したと発表した。今後、カルテシスのBPM製品「Cartesis ES Planning」を中心に、ディーバ製品と組み合わせて、東証一部上場企業の中でも売上高1兆円以上の企業を中心に販売していく方針だ。

カルテシス CEO ディディエ・ベンシモル氏
 カルテシスはBPM専門の会社で、大企業向け製品に特化している点が特徴だ。現在、44カ国で1300社以上にBPM製品を販売しているという。日本でも4年前に法人を設立し、日産自動車や旭硝子が導入しているという。

 カルテシス CEO ディディエ・ベンシモル(Didier Benchimol)氏によると、2004年のBPM市場は14億ドルで対前年比12%増の成長を見せているほか、カルテシスは2004年に前年比43%増で1億ドルの売り上げを到達するなど、BPM市場の好調さをアピールした。さらに同氏は、「カルテシスの製品は、公認会計士などの財務関係者が作ったものであるため、財務関係者のニーズを知り尽くした製品となっている。かゆいところに手の届く製品になっている」と語り、自信を見せた。

 カルテシスのBPM製品の第1弾として投入される「Cartesis ES Planning」は、事業計画や予算策定、予測、シナリオ分析などを行うための基盤製品。「米国ではSOX法施行によって、事業計画策定プロセスの自動化の必要性が叫ばれている。日本も、日本版SOX法が施行されれば自動化は必須だ。当社の製品はこのニーズに応えられるだろう」(ベンシモル氏)とコメントした。今後は、ディーバがCartesis ES Planningの日本語化作業や販売、保守サポート業務を担い、2006年4月から提供を開始する予定だ。

ディーバ 代表取締役社長 森川徹治氏
  ディーバは、連結会計・経営システム「DivaSystem」を中心に、販売・コンサルタント活動をしている会社。東証一部上場企業を中心に407社の顧客を持つ。特に、東芝や松下電器産業、NTTなど売上高1兆円を超える企業の39%がDivaSystemを用いて連結会計を行っているという。ディーバ 代表取締役社長 森川徹治氏は、「Cartesis ES Planningが計画・予算を行い、連結会計はDivaSystemが担当するため、うまく切り分けができている。両者間でのデータのやりとりも可能なため、さらに連結会計の円滑化が図れるだろう」と語った。

 ベンシモル氏は、「今回の合意により、ディーバの顧客400社がカルテシスのターゲットに加わる。日本市場はフォーチュン2000社の17%を占める大きな市場だ。日本のBPM市場でリーダーになり、将来的には当社の売り上げの20%を占める程度に成長してほしい」と抱負を語った。

(@IT 大津心)

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