日立のRFID事業は花開くか、125種のメニューで本格展開

2006/6/15

 日立製作所は6月14日、RFIDを使った業種別、業務別のソリューションメニュー125種を用意し、トレーサビリティ・RFID事業を本格展開すると発表した。同社の情報・通信グループ COO 東原敏昭氏はRFID事業の展開について「先進的ITと同時に、モノを扱う現場の実業ノウハウがポイントになる」と説明、「日立グループをあげてRFID事業に取り組む」と話した。日立はRFID事業で2010年度に800億円の売り上げ(海外含む)と国内シェア18%の獲得を目指す。

日立製作所の情報・通信グループ COO 東原敏昭氏

 ソリューションメニューは、小売や書籍販売、住宅/建設、自動車、電子機器など9業種に対して100のメニューを用意。業務別では設備管理や資産管理、入退室管理など25メニューを開発した。これらのメニューの利用によって業務分析から稼働までの期間を従来と比べて約30%短縮できるとしている。

 日立は2.45GHz帯のミューチップ、日立超エル・エス・アイ・システムズが開発した13.56MHz帯ICタグに加えて、UHF帯ICタグを本年中に量産開始予定。8月にも発表する。4月には100人規模で新組織、トレーサビリティ・RFID事業部を設立し、RFID事業の本格展開を始めた。また、6月末には日立グループ20社による「日立トレーサビリティ・RFIDフォーラム」を組織する予定。日立グループ以外の企業に対しても参加を呼びかける。

 日立は2010年度末までにRFIDシステムの累計で1800億円の売り上げを見込んでいる。内訳はICタグ関連機器が15%、システム構築が55%、サービスが30%。1800億円のうち、40%程度は海外の売り上げが占めるとしている。

(@IT 垣内郁栄)

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日立製作所の発表資料

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