SI開発、アウトソーシングが復調傾向に、JEITA調査

2006/9/29

社団法人 電子情報技術産業協会 ソリューションサービス事業委員会 委員長 伊藤大挙氏

 社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA) ソリューションサービス事業委員会は9月28日、ソフトウェアとソリューションサービスの2005年度市場規模調査結果を発表した。同調査は2002年度から開始した。システム開発全体に占めるインテグレーションやアウトソーシングなどのいわゆるサービス事業の売上比率が上昇傾向にある(ソリューションサービス事業委員会 委員長 伊藤大挙氏)とした。

 調査結果によると、ソフトウェアおよびソリューションサービスの市場規模は、前年度比102%の5兆3069億円だった。このうち、SI開発(コンサルティングやシステムインテグレーション)が同106%の2兆5663億円、アウトソーシングとそのほかのサービス(メンテナンスなど)が同105%の2兆551億円というように、システム開発における付加価値サービスは、前年比で増加傾向にあるが、ソフトウェア(アプリケーション・パッケージ、ミドルウェアなど)は同87%の6855億円と減少した。

 ソフトウェアの売り上げの前年割れは、案件の小規模化と低価格化が影響しているとソリューションサービス事業委員会は説明する。

 なお、2005年度のIT全体の市場規模は、前年比101%の7兆9593億円。ソフトウェアおよびソリューションサービスが全体の67%を占める。ソリューションサービス事業委員会では、業種別の状況など詳細な集計結果までは捕捉していないが、伊藤氏は「感触では金融、製造、流通市場でのIT投資が堅調で、公共市場は若干減退しているのではないか」と話す。

 調査結果はJEITAに参画する11社の実績(一部推定を含む)を基に算出した。日本電気、富士通、日立製作所、日本IBM、東芝、日本ユニシスなどメインフレームベンダが主流。

(@IT 谷古宇浩司)

[関連リンク]
社団法人 電子情報技術産業協会

[関連記事]
2006年の国内電子工業生産は微増、JEITA (@ITNews)
無線LANスポットを変える3つの新技術、JEITA (@ITNews)
ITバブルの崩壊を乗り越え、辿り着いたのは…… (@ITNews)
JEITA発の新EC標準対応製品、登場 (@ITNews)
不況下でIT業界団体ができる3つのこと (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)