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“史上最速”が心に響いたFirefox 3のデビュー
2008/06/23
先週の@IT NewsInsightのアクセスランキングの第1位はWebブラウザ「Mozilla Firefox」の新版についての記事「“史上最速”のFirefox 3が登場へ、『IE7の9.3倍速い』」だった。3位には公開後の経過を伝える記事がランクインした。
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Firefoxの広がりについて知らせるMozilla FoundationのWebサイト「Spread Firefox」によると、日本からのFirefox 3のダウンロードは現在(6月23日19時)、93万9000件でまもなく100万件を超えそうだ。世界全体では1700万件を超えている。単純に比較はできないが、Internet Explorer 7は公開後4日間で300万ダウンロード、自動更新もあり、3カ月で1億インストールを記録した。ともあれ、Firefox 3のスタートダッシュは成功したといえるだろう。
Firefox 3が注目された理由はJavaScriptやHTMLレンダリングなどの速度向上だ。Webアプリケーションを日常的に使うユーザーが増え、Webブラウザのパフォーマンスに不満を持っていた層がかなりの割合でいたことに加えて、Mozilla FoundationがFirefox 3の高速さを強調するマーケティング活動を積極的に展開した結果だろう。多くのWebアプリケーション・ユーザーにとって“史上最速”はいま心に一番響くメッセージだったようだ。
スタートダッシュに成功したMozilla Foundationには今後、ぜひ企業ユーザーを攻めてほしいと思う。インターネット上のWeb閲覧はFirefoxを使うが、社内システムへのアクセスにはInternet Explorerを使うというユーザーは多い。社内システムがIE6に対応した仕様で開発されていて、そのほかのWebブラウザでは利用できないケースが多いのだ。アシストはFirefoxやThunderbird、OpenOffice.orgなどオープンソースソフトウェアのサポートを拡充させていて、かつていわれたように「オープンソースは最終的に責任を取る人がいないから企業では導入できない」という状況もなくなりつつある。おそらく、一般ユーザーと企業ユーザーへの浸透の仕方は異なり、マーケティング活動でも違う戦略が必要だろう。今週は、Mozilla FoundationのCEO ジョン・リリー(John Lilly)氏が来日する。その辺りも聞いてみたい。
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