qmailをより使いこなすTips(インストール関連編):実用qmailサーバ運用・管理術(13)(2/2 ページ)
本連載の総仕上げとして、アフターフォローや小ネタを含めたTipsを紹介する。今回はインストール関連編として、RPMを中心とした話題を集めてみた。
RPMでインストールしたqmailにパッチを当てるには
「RPMでインストールしたい その1、2」で紹介したqmail-1.03-109memphis.src.rpmには、qmail-date-localtime.patchなどのパッチが適用されていません。そこで、パッチを適用するために少々手を加える必要があります。
通常はSRPMファイルのインストール後、/usr/src/redhat/SPECS(または/usr/src/turbo/SPECS、/var/src/rpm/SPECSなど)ディレクトリ中のSPECファイルと呼ばれる定義ファイルを書き換えることで修正できます。ただし、qmail-1.03-109memphis.src.rpmはすでにバイナリデータを含んでいます。そこで、そのバイナリデータのSRPMであるvar-qmail-create-1.03-109memphis.src.rpmを用意する必要があります。手順を整理すると次のようになります。
- var-qmail-create-1.03-109memphis.src.rpmのインストール
- パッチファイルを/usr/src/redhat/SOURCESに準備
- /usr/src/redhat/SPECS/var-qmail-create.specファイルを編集
- var-qmail-create.specを使用してrpmbuildを実行し、新しいqmail-1.03-109memphis.src.rpmを作成
- 作成したqmail-1.03-109memphis.src.rpmで「RPMでインストールしたい その1」を実行
SRPMの準備とSPECファイルの編集
では、qmail-date-localtime.patchの適用を例に手順を見ていきましょう。var-qmail-create-1.03-109memphis.src.rpmをインストールしたら、qmail-date-localtime.patchファイルを/usr/src/redhat/SOURCES/ディレクトリに用意します。
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ファイルの用意ができたらSPECファイルを編集します。SPECファイルは大まかに次のようなブロックで構成されています。パッチを当てる処理の記述を2カ所追加します。
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SPECファイルにはさまざまなタグがあり、インストールをきめ細かく制御できますが、ここではパッチを適用するだけにとどめます。パッチを複数当てる必要がある場合は、前半の記述と後半の記述を同じように増やします。
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修正SPECファイルを使ったリビルド
SPECファイルの変更が完了したら、rpmbuild(注)を実行します。その後、var-qmail-create-1.03-109memphis.i386.rpmをあらためてインストールします。
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この後は、「RPMでインストールしたい その1」の手順に戻ります。
次回予告
次回は最終回です。Linux Square会議室でも話題となったrelay-ctrl-3.1.1の設定方法やSMTP認証、qmailをより便利にするTipsなどを紹介します。
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