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“リッチクライアント”に至るまでの軌跡と現在(いま)いまさら聞けないリッチクライアント技術(6)(3/3 ページ)

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Flash/Flex(フラッシュ/フレックス)

図7 Adobe Flex 2のページ
図7 Adobe Flex 2のページ

 アニメやWebのバナー広告やボタン、メニューパーツなどでおなじみの「Adobe Flash」です。このFlash技術を駆使してアプリケーション開発を行うフレームワーク(「Adobe Flex」)を使って、リッチクライアント・アプリケーションが作成できます。Webブラウザでは、Flashを再生するプラグイン「Adobe Flash Player」を使って利用されます。

 Ajaxアプリケーションは主にJavaScriptによって開発されますが、Flash/FlexのアプリケーションはJavaScriptと非常に近い存在であるActionScriptで開発されます(Flexのユーザーインターフェイス部分は「MXML」というXMLの拡張言語)。

 また、AjaxではWebブラウザごとの非互換性やWebブラウザ固有のバグが存在しますが、Flash/FlexはWebブラウザ・プラグインを使ってアプリケーションを提供できるため、環境に左右されずページを作成できます(参考・詳細はこちら)。

Nexaweb(ネクサウェブ)

図8 日本ネクサウェブのトップページ
図8 日本ネクサウェブのトップページ

 日本ネクサウェブが提供する、リッチクライアント開発/実行環境です。主にJavaとXMLをベースにした技術で、加えてAjaxを使うこともできます。基幹業務系のシステムに強く、国内の金融機関で導入・稼働していることが多いようです(参考・詳細はこちら)。

OpenLaszlo(オープンラズロ)

図9 OpenLaszloサポートサイト
図9 OpenLaszloサポートサイト

 Laszlo Systemsが開発した、リッチクライアントの開発・配布をするためのオープンソースのプラットフォームです。サーバサイドで作ったコンテンツをFlash化し、クライアントで再生するといったシステムになっています。オープンソースのため、無料で利用できるのが特徴です(参考・詳細はこちら)。

Silverlight(シルバーライト)

図10 マイクロソフトのSilverlightサイト
図10 マイクロソフトのSilverlightサイト

 マイクロソフトが提供する、主にWebブラウザのプラグイン上でアプリケーションを動かすリッチクライアント技術です。SDKは無料で配布されています(参考・詳細はこちら)。

直接ユーザーには関係ないが……

 こうやってリッチクライアントについて、いろいろと見てみましたが、いかがでしたでしょうか?

 リッチクライアントは企業・組織情報システムのクライアント環境の1つなので、末端のユーザーはあまり意識しなくてもいい技術なのかもしれませんが、自社の社内システムに興味を持つきっかけとなったら幸いです。

今回の3行まとめ

  • リッチクライアントは企業情報システムのクライアント環境のことである
  • しかし、正式な定義はなくいろいろな意味(Webコンテンツなどではまったく別の意味)で使われるので、注意が必要
  • AjaxやFlashといった技術が使われている(ことが多い)

参考資料


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