Oracleデータベースを構成するファイル:間違いやすいポイントを追え! Bronze DBA講座(6)(2/2 ページ)
Oracleデータベースエンジニアとしての基礎力を証明するORACLE MASTER Bronze。その取得を目指すITエンジニアのための講座が本連載だ。間違いやすいポイントを確認し、合格に近づこう!
REDOログファイルの多重化
■例題3
REDOログファイルを多重化するため、REDOログメンバーの追加を行いました。追加後、V$LOGFILEビューのSTATUS列を確認すると、INVALIDになっていました。どのような対処が必要でしょうか。次の中から正しいものを1つ選択してください。
a.追加したメンバーを1度削除し、再度追加する必要がある
b.メンバーの追加はマウント状態で行う必要がある
c.特に対処は必要ない
d.手動でチェックポイントを発生させる必要がある
■例題の範囲をおさらい
REDOログファイルは、損失、破損などの障害に備えて多重化することが推奨されています。多重化したREDOログファイルをREDOログメンバーと呼びます。
REDOログファイルを多重化するために追加されたREDOログメンバーは、追加後すぐにINVALIDというステータスとなります。これはまだ1度も書き込みされたことがないためです。
REDOロググループが切り替わり、追加したメンバーに書き込みが行われると、ステータスはNULLに変わります。
ステータス | 意味 |
---|---|
NULL(空白) | 使用中のメンバー |
INVALID | アクセス不可能なメンバー |
STALE | ファイルの内容が不完全なメンバー |
DELETED | 使用されていないメンバー |
■正解
c
■解説
選択肢a:追加したメンバーを1度削除しても、再度追加した直後にはINVALIDとなります。
選択肢b:データベースのオープン中でも、REDOログメンバーの追加は可能です。
選択肢c:追加直後、まだ書き込みがされていないREDOログメンバーのステータスはINVALIDとなります。特に対処する必要はありません。REDOロググループが切り替わり、追加したメンバーに書き込みが行われると、ステータスはNULLに変わります。
選択肢d:手動でチェックポイントを発生させる必要はありません。
よって、正しいものはcです。
■まとめ
次の内容をチェックしましょう。
- 制御ファイルが管理する情報の種類
- REDOログファイルの動作
- REDOログファイルの多重化
次回は、引き続きデータベース記憶構造の管理について、間違いやすい点にポイントを絞って説明します。
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