「オールフラッシュ、インメモリなど、Oracle Exadata X5の新機能は本当に使えるのか、どう使うのか?」──全ての疑問に答える:製品開発と営業の担当が本音で議論(3/3 ページ)
日本オラクルが2015年1月にリリースした「Oracle Exadata X5」では、オールフラッシュストレージをはじめ、さらなる機能強化が図られた。そこで企業が気になるのは、「それらの機能は本当に使えるのか、どう使うのか」ということだろう。そんな疑問に率直に答えるQ&Aセッションが実施された。[クラウド][高可用性/災害対策][運用管理効率化][Oracle Exadata][Oracle Database 12c][In-Memory Option]
Oracle Exadataの“Time to Market”を信じてもいいの?
人見 Oracle Exadataをお客さまに紹介する際、私たちはよく“Time to Market”という言葉を使います。要は「全てが事前検証済みなので、筐体の設置後、すぐに使えます」ということです。しかし、お客さまの中には、「オラクルの言うことを額面どおりに信じてよいのか」と疑う方もいらっしゃるでしょう。実際のところ、どうなのですか。Oracle Exadataは、本当に「設置後、すぐに使えるシステム」なのでしょうか?
田子 「セットアップやインプリメンテーションが非常に短い期間で済む」というのは、既に世界中のお客さまの現場で実証されている事実です。だからこそ、効果を実感されたお客さまから全幅の信頼をいただいているのです。
また、運用開始後もトラブルを最小化するために、私たち製品開発サイドは「ファインドファースト&フィックスオール(いち早く見つける&全て直す)」をモットーに、プロアクティブなパッチ提供を行うなど、トラブルシューティングや原因究明時間の極小化に鋭意取り組んでいます。オラクルは現在、導入時のみならず、運用フェイズも含めたシステムのライフサイクル全般を見据えて、製品のバージョンアップやパッチ/サポートの提供を行っています。このサイクルをご理解の上、パッチや各種サポートをご活用いただくことで、お客さまは常に最新で安定したシステムをご利用いただけるのです。
人見 それでも、日本のお客さまの中には「国産ベンダーのようなきめ細かな点検/検証を重ねているのか」という疑問を抱く方もいらっしゃるでしょう。例えば、「フォルトインジェクションのテストは、しっかりやっているのか?」といった具合に。
田子 Oracle Exadataのフォルトインジェクションや新機能のテスト/評価については、国内の主要なパートナー企業さまとも連携し、5年越しで取り組んでいます。また、ワールドワイドでの製品テストも繰り返し行っています。
さらに、日本オラクルでもオラクル青山センターに10台のOracle Exadataを設置し、それらを使ってお客さまのPoC(Proof of Concept:導入前実機検証)を念入りに行っています。そこで発見した問題を本社の開発部門にフィードバックし、パッチに反映するといったサイクルも確立しています。それでも、ときには不具合が発生し、お客さまからお叱りを受けることがありますが、Oracle Exadataの信頼性を可能な限り高めるために、私たちが最大限の努力を続けていることは信じてください。
Oracle Databaseの次なる進化は?
人見 最後にOracle Databaseの進化の方向性について、可能な範囲で教えてください。
田子 この先1〜2年に関して、クラウド対応の強化やインメモリデータベースの利便性向上、ビッグデータ対応の強化などが予定されていることは、既に皆さまもご存じでしょう。
クラウド対応について言えば、クラウドとオンプレミスの間でアプリケーションを簡単に行き来できるようなソリューションが出てくるでしょうし、ビッグデータについていえば、「Oracle Big Data SQL」によってOracle DatabaseとHadoop、NoSQLデータベースの統合化が進むでしょう。
加えて、もう一つ非常に興味深い技術が出てきそうです。それは、インターネットワイドに分散したデータベースを、一つのデータベースとして扱う「Sharding(シャーディング)」と呼ばれる仕組みです。詳細はまだ話せませんが、ぜひご期待ください。
以上、Oracle Database Leaders Clubで実施されたQ&Aセッションの模様を紹介した。田子氏が訴えるように、オラクルは現在、PoCなどの検証を通じて、企業が将来にわたり安心して利用できるデータベース基盤としてOracle Exadataの能力をさらに高め、適用範囲を拡大すべく日々、技術革新に取り組んでいる。
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- 「Oracle Exadata導入事例 2014」(TechTarget Japanダウンロード資料)
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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年4月2日
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