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ジャパンネット銀行の情報系システム リアルタイム化の裏側スペシャリストが語るインメモリDBの魅力【富士通編】(2/3 ページ)

ジャパンネット銀行は、Oracle Database 12cの新機能である「Oracle Database In-Memory」と富士通のUNIXサーバー「SPARC M10」の組み合わせが発揮する並外れた性能を評価し、次期データウエアハウス基盤に採用したという。その速さの秘密を富士通のスペシャリストに聞いた。[パフォーマンス改善][Oracle Database 12c][Engineered System]

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Oracle Database In-MemoryとSPARC M10の組み合わせにより高速リアルタイム分析を実現

 SPARC M10は、多くの実績を誇るUNIXサーバーの最新モデルであり、データ処理を高速化するために数多くの機構が盛り込まれている。その代表例といえるのが、「SPARC 64 X/X+」プロセッサーに組み込まれた「Software on Chip(SWoC)」の活用だ。これはソフトウエア処理の一部をハードウエアで行うことにより、パフォーマンスを大幅に高める技術である。富士通は米オラクルとの共同研究も通じてSWoCをOracle Database 12cとOracle Database In-Memoryに対応させており、両ソフトウエアをSPARC M10上で実行することにより極めて高いパフォーマンスが得られるのである。


SPARC M10のSWoCによるOracle Database In-Memoryの高速化(富士通提供資料より)


富士通 統合商品戦略本部 ビジネスアプリケーション推進統括部 Oracleソリューション推進部 シニアマネージャーの池田高志氏

 メモリのレイテンシもサーバーのパフォーマンスを大きく左右する要素の一つだ。SPARC M10では、低レイテンシを実現するために空冷と水冷の利点を兼ね備えた冷却技術「LLC(Liquid Loop Cooling)」を採用。それによる効果を、富士通 統合商品戦略本部 ビジネスアプリケーション推進統括部の池田高志氏(Oracleソリューション推進部 シニアマネージャー)は次のように説明する。

 「LLCの採用により、SPARC M10ではCPUの近くにメモリを配置することが可能となりました。これによってレイテンシを極小化し、メモリの応答時間を従来機の最大5倍にまで高速化しています」

 大容量のメモリを搭載可能なことも、SPARC M10の特徴の一つである。1CPU当たり最大1Tバイトのメモリを搭載できるため、大量のデータをメモリ上に展開し、インメモリ処理によって高速にアクセスしたいといったニーズにも余裕を持って応えられる。

 ミッションクリティカルなシステムでは、可用性も重要なポイントになる。SPARC M10はCPUのコア単位、メモリは8Kバイト単位での動的縮退に対応している他、メモリや電源系統の冗長化、CPUやメモリ、各種パーツの活性交換に対応するなど、高い可用性を実現している。

 このように、富士通の高い技術力が凝集されたOracle Database In-MemoryとSPARC M10の組み合わせに、池田氏は次のように胸を張る。

 「SPARC M10はミッションクリティカル領域における当社の長年の経験と最新技術を結集したサーバーマシンであり、これをOracle Database In-Memoryと組み合わせることにより、極めて高速なデータ分析用サーバーとしてご活用いただけるのです」

Oracle Database In-Memoryのカラム型は最大700倍高速

 Oracle Database In-Memoryの効果は、富士通が社内で行った実機検証でも明らかになっている。同社は「通常のディスクアクセス」「メモリ上にデータをキャッシュした状態(ロー型フォーマット)」「Oracle Database In-Memoryを利用した読み込み(カラム型フォーマット)」の3種類についてベンチマークテストを実施。その結果、単にデータをメモリ上にキャッシュした状態でもディスクアクセスと比べて読み込み時間が10分の1となったが、さらにOracle Database In-Memoryを使用した場合、そこからさらに7分1〜70分の1にまで読み込み時間を短縮できた。つまり、ディスク使用時と比較して、Oracle Database In-Memoryを使った場合には70〜700倍の高速化を図れたというわけだ。

 「お客さまの中には、『メモリを大量に搭載できるのであれば、Oracle Database In-Memoryを使わなくても、単にメモリ上にデータをキャッシュするだけで速くなるのではないか』と考える方もいらっしゃいます。確かに、メモリ上にデータを置くだけでも速くなりますが、Oracle Database In-Memoryのカラム型フォーマットは、例えばディスクアクセスで88秒かかっていた分析系の処理が0.13秒で完了するなど、桁違いのパフォーマンスです。今日、リアルタイム分析の必要性が叫ばれていますが、この検証結果から、本当にそれを実現できる時代が到来したと実感しています」(池田氏)


Oracle Database In-Memoryの検証の内容(富士通提供資料より)


Oracle Database In-Memoryの検証結果(富士通提供資料より)

提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年11月18日

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