行動力と技術力の両輪で顧客の利益に貢献する――ITセールス(プリセールス/セールスエンジニア/技術営業/システム営業):ITエンジニア職業図鑑(4)(1/3 ページ)
プログラマー、SE(システムエンジニア)、プロジェクトマネジャー――IT業界のさまざまな職業を紹介する本連載。第4回は「ITセールス」のやりがいや仕事内容を解説する。
一口に「ITエンジニア」と言っても、その仕事は職種によってさまざまだ。「ITエンジニア職業図鑑」は、「プログラマー」「SE(システムエンジニア)」「プロジェクトマネジャー」などのIT業界に存在するさまざまな職業を取り上げ、仕事内容や必要とされる能力、仕事のやりがいなどを紹介する。IT業界に興味のある学生諸君の職業選択の参考になれば、幸いだ。
前回は、「ITサービスエンジニア」のやりがいや仕事内容を、ITシステムのゴールキーパーになぞらえて紹介した。今回は、「ITセールス」の仕事や人物像を紹介しよう。
ITセールスとは
セールス(営業)とは、ひと言でいうと「顧客に商品・サービスを提案し、販売する仕事」である。ITセールスならば、その対象がITに関する商材というわけだ。
しかしその内容は多岐にわたる。また、顧客の課題やニーズの範囲・深さもさまざまだ。顧客が抱えている課題を解決するために、顧客と社内をつなぐ総合的な窓口として、商品・サービスを組み合わせて提案・販売する活動が、ITセールスの仕事というわけだ。
実際にITセールスが扱う対象を、さまざまな切り口で紹介しよう。
「誰に」提案・販売するのか
「業種」別に見ると、金融、製造、流通、建設、運輸、旅行、メディア、医薬・医療、官公庁、自治体などがある。
さらに、IT部門、業務部門、経営、関連会社など、それらの業種の会社のさまざまな「部門」がITセールスの顧客になり得る。IT商材とはいえ、相手はIT部門だけではないことがポイントだ。
「何を」提案・販売するのか
ITセールスが販売するものは、ハードウェアやソフトウェア、クラウドサービス、コンサルティング、システム開発プロジェクト、ユーザーサポート、IT教育など多岐にわたる。
担当分野
ITセールスの担当分野は、ハードウェアやソフトウェア、あるいは個別の製品領域に特化しているパターンや、担当顧客の課題に合わせて幅広い商材の中から最適なものを組み合わせて提案する顧客担当(アカウント)セールスなどのパターンがある。担当分野の分け方は企業によってさまざまである
ITセールスを志望する就活生は、必ずしも希望通りになるとは言えないが、どの分野を担当したいのか(関心があるのか)、イメージしておくと良いだろう。
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