「クイズ$ミリオネア」に学ぶ、仕事の進め方〜仕事術の「りある」:えんじにあ解体新書(5)(2/3 ページ)
「ファイナルアンサー?」で仕様確定(できたら、どんなにいいか……)――SEの現実を分かりやすく解説する本連載。今回は仕事の進め方のコツを、テレビ番組「クイズ$ミリオネア」になぞらえて解説します。
優先順位付けに役立つ「50:50」
仕事は山ほど降ってきます。しかし、納期や費用などの理由で対応できない仕事もありますし、答えのない仕事や、堂々巡りしているような仕事もあります。
そんなときは、無駄な仕事を切り捨てましょう。活用するのはライフラインの「50:50」です。
「クイズ$ミリオネア」で回答者が「50:50」を使うと、4つの選択肢から不正解の選択肢2つが削除され、選択肢が2つに絞られます。その結果、2者択一になり、正解する確率が50パーセントになります。
ではここで、SEの皆さんを対象にしたアンケートを紹介します。質問は、「やりきれないほど大量の仕事を振られたら、どう対処しますか?」です。
やりきれないほど大量の仕事を振られたら、どう対処しますか?
アンケート結果
順位 | 項目 | 項目 | 票数 |
---|---|---|---|
1 | 受ける | がんばってやりきる | 17 |
2 | 〃 | 質を落としてやる(流れに任せる) | 17 |
3 | 〃 | やれるところを明確にしたり、優先順位を決めたりするなど、上司と交渉する | 28 |
4 | 〃 | 受けるが、他人に振る | 6 |
5 | 受けない | きっぱりと断る | 24 |
6 | その他・無回答 | 11 |
調査方法:左門至峰による独自調査(マクロミルモニタを利用)
調査対象:全国20〜59歳のシステムエンジニア
調査期間:2014年5月
有効回答数:103サンプル
仕事を受けるかどうかという点では、大半の人が「受ける」と答えています。「断れない」という方が正確かもしれません。
でも、先輩SEのやり方は、「1」の「がんばってやりきる」だけが答えではありません。「2」の「質を落としてやる(流れに任せる)」を選択した人が同じ数いました。具体的には、「適度に減速する(39歳男性)」などです。そもそも無理な仕事を押し付けられているわけですから、これは致し方ないことかもしれません。
アンケートの回答で一番多いのは、「3」の「やれるところを明確にしたり、優先順位を決めたりするなど、上司と交渉する」です。
具体的には「優先順位を付ける(50歳男性)」「作業工程の見積もりを出し、達成不能にならないように早め早めに報告し、対策や援助を求めるようにする(51歳男性)」「優先度を付け、どの仕事がいつまでに必要かを確認し、無理な物については他の人に手伝ってもらえないか相談する(34歳女性)」などです。
無理な仕事は上司と調整すべきですし、お客さまの言うこと全てに「Yes」で答えるのが正解ではありません(「タダでやれ」と言われても困りますよね)。
時には「5」のように、きっぱりと断ることも大切です。
具体的には、「上司を納得させるだけの物、状況をそろえて正確に説明する。(40歳男性)」「自分が努力してできる部分、できない部分を上司に説明して、できないものはできないという意思を伝える(37歳男性)」などがありました。
サラリーマンが仕事を断ることは簡単ではないでしょう。でも、「50:50」を使って関係のない選択肢を切り捨ててもらう(=優先度の低い仕事を断る)ことで、今やっている仕事に全力投球できたりもするのです。
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