「忍」と書いてシステムエンジニアと読む〜仕事の「りある」:えんじにあ解体新書(1)(1/4 ページ)
「システムエンジニアってどんな仕事をするの?」「IT業界は3Kって本当?」――現役SEがエンジニア100人に聞いたアンケートを基に、エンジニアの「りある」を紹介します。
皆さん初めまして! 現役のSE(System Engineer システムエンジニア)兼ITライターの左門至峰(さもんしほう)です。技術士(情報工学)やネットワークスペシャリストなどのIT資格を多数保有し、資格対策の本やSEに関する本を何冊か出版しております。
さて、この連載では、SEに代表されるITの技術者の仕事について、仕事の内容、日常、喜び、やりがいなどを学生の皆さんに分かりやすく紹介します。SE100人から取得した生のアンケートを踏まえながら、SEの仕事の「りある」に迫ります。
IT技術者といっても、いろいろな仕事がある
日本でITに携わる人材は、約100万人と言われています。日本の労働人口、つまり働いている人の数は6500万人くらいなので、2パーセント弱がIT人材ということになります(結構多いですね)。それだけの人がITの仕事に携わっているわけですから、その仕事の内容は多岐にわたります。
例を挙げて紹介します。皆さんはインターネットで飛行機や新幹線の予約をしたことがありますよね。(一昔前は、旅行代理店や駅などに出向いて予約をする必要がありました。今では自宅などからWebで予約できるようになって、とても便利です)。このようなシステムを作るのが、ITに携わる技術者です。そこには、多くの技術者がいろいろな立場で参画しています。
例えば、予約受付システムのWebアプリケーションを作る人がいます。「作る人」と簡単にまとめてしまいましたが、その中にもいろいろな仕事があります。どういう画面構成や機能、仕組みにしたらいいのかを考える(=設計する)仕事もあれば、その設計書を基にプログラムを書く仕事(=コーディング)、Web画面をデザインする仕事もあります。
アプリケーションだけでは、システムは動きません。Webサーバーやデータベースサーバーを構築する仕事、ネットワークを構成する仕事、サイバー攻撃を防ぐためのセキュリティを守る仕事もあります。そして、そのシステムが正常に動いているかを日々監視し、障害があれば対応する仕事や、ヘルプデスクの窓口業務もあります。一見すると、ごく当たり前のWebシステムに見えますが、たくさんの技術者が、さまざまな役割を担っているのです。
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