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「彼氏できない」「結婚できない」って本当?〜女性SEの「りある」えんじにあ解体新書(6)(2/3 ページ)

SEの現実を分かりやすく解説する本連載。今回は女性SEの実情を解説します。SEは男女の差がなく働ける職種である一方、ハードワークさも男女平等だというウワサがありますが、本当でしょうか?

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女性はSEに向いているのか、SEは女性に向いているのか?

 私は、もっと女性SEが増えてほしいと思っています。しかし2016年3月現在、残念ながらいまだ女性SEの数は少なく、SE全体の1割くらいのようです。

 人数が少ないということは、女性はSEに向いていないのでしょうか?

 いえいえ、そんなことはありません。私の周りには優秀な女性SEがたくさんいます。例えば、後輩のMさんはキーボード入力がとにかく早く、仕事が丁寧で評判です。プログラムを1行書き間違えてもシステムは動きませんから、SEにとって「丁寧さ」はとても大切な資質です。

 では、逆にSEという職種は女性に向いているのでしょうか?

 ここで、いつものようにアンケートを見てみましょう。今回は、女性SEの皆さんに協力をお願いしました。

 最初の質問は「あなたはSEになって良かったと思いますか?」です。

女性SE100人に聞きました。あなたはSEになって良かったと思いますか?


アンケート結果

順位 項目 票数
1 そう思う 28
2 ややそう思う 38
3 あまりそう思わない 15
4 そう思わない 6
5 分からない/どちらとも言えない 13
出典:SE100人に聞いたシステムエンジニアの仕事 - 仕事内容とその魅力〜「あなたはSEになってよかったと思いますか?
調査方法:左門至峰による独自調査(マクロミルモニタを利用)
調査対象:全国20〜59歳の女性システムエンジニア
調査期間:2015年1月
有効回答数:100サンプル

 全体の3分の2(66票)が「そう思う」「ややそう思う」と、肯定的な答えでした。理由を見て見ましょう。

  • 勉強になる。インターネットやソフトウェアの仕組みが分かって、世界の裏側をのぞいているようで面白い(29歳女性)
  • 夏は涼しく、冬は暖かい場所で仕事ができる(28歳女性)
  • 給料がいい(35歳女性)
  • 毎日何かを作る仕事は楽しい。「私って、天才!」と思えることがよくある(46歳女性)
  • いろいろなプロジェクトに参画して、満足のいく仕事ができるので(40歳女性)
  • 自分が作ったものが、世の中に出るのがうれしい(45歳女性)
  • キツいけれど、良いお給料をもらえたり、人間的・技術者的に成長したりできるから(31歳女性)

 SEは女性にとって、「やりがいのある面白い仕事」であることが分かります。

女性SEが考える、SEの良い点、悪い点

 SEは女性にとって特殊な職種なのでしょうか。他の職種との違いをアンケート調査しました。

女性SE100人に聞きました。SEの女性が、他の仕事の女性と違う所はどこだと思いますか?


アンケート結果

順位 項目 票数
1 長時間労働でハード 21
2 男女の差がなく働ける 14
3 考え方が「ザ・SE」になる 10
4 手に職が付く 9
5 (いろいろと)たくましくなる 6
6 他の仕事と同じ 5
出典:SE100人に聞いたシステムエンジニアの仕事 - 仕事内容とその魅力〜「SEの女性が、他の仕事の女性と違う所はどこだと思いますか?
調査方法:左門至峰による独自調査(マクロミルモニタを利用)
調査対象:全国20〜59歳の女性システムエンジニア
調査期間:2015年1月
有効回答数:100サンプル

女性SEが考える、SEのマイナスポイント

 1位は「SEは3K?」でも紹介した「仕事がキツい」ことでした。長時間労働を避けたいのは、男女問わずではないでしょうか。会社や部署や時期によっても大きく異なりますが、SEが長時間労働でキツイ仕事であるのは否定的できない事実です。

 「IT業界はブラック」というイメージを払拭できるように、労働環境を改善して働きやすい業界にしたいものです。

女性SEが考える、SEのプラス(?)ポイント

 2位は「男女の差がなく働ける」でした。具体的には「男性並み、もしくはそれ以上に働ける。一人の戦力として男性同等に扱ってもらえる(31歳女性)」「雑用をしなくても構わない(54歳女性)」などがありました。男女差がないことのプラス面を評価しているコメントです。

 「男女に違いはないので、他の職業の女性より責任が重かったり、ワークライフバランスで仕事の比重が多くなると思います(40歳女性)」という意見もありました。責任ある仕事を任されるのは、男女を問わず喜ばしいことであると同時に、それなりの覚悟がいることでもあります。

 ちなみに、「男女の差がない」のは「職場による」というのが実情です。任される仕事の規模や昇進のスピードは、まだ男性優位という声がよく聞こえます。また、母数の少なさもあってか、女性管理者はかなり少数です。

 4位は「手に職が付く」でした。仕事をするための専門知識や経験があるということですね。手に職を持つと、どのような利点があるのでしょうか。

 私の姉は看護師で、子どもを産んだ後も働き続けています。仕事について聞くと、「給料も待遇も悪くない」とニンマリします。看護師の有資格者であることが、良い待遇につながっているのでしょう。女性は、出産や育児と仕事との両立も気になるでしょうから(最近はイクメンも流行っていますが)、手に職を持つのは大事なことだと思います。

プラス? マイナス? SEならではの特徴

 3位は、考え方が「ザ・SE」になるでした。

 具体的には「常に物事を論理的に考える(36歳女性)」「サバサバしてる(35歳女性)」「理屈っぽい(51歳女性)」など、SEならではの特性が挙げられました。これらは仕事をしていく上で必要な考え方なので、悪いことではないでしょう。

 他にも「合理的に考えたり、感情的にならないなど、思考が男性寄りになりがち(41歳女性)」「理詰めで考えることが多い。また、『1』か『0』か、白黒はっきりさせるところがある(46歳女性)」などの意見がありました。

 5位の「(いろいろと)たくましくなる」は、「男社会でやっているため気が強くなる(27歳女性)」「忍耐力がある(34歳女性)」などがありました。

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