DBのバックアップはクラウドで! 月3000円台から手軽に始めるOracle Cloud Platform活用:テープバックアップの代替で今すぐコスト削減(4/4 ページ)
多くの企業がパブリッククラウドのメリットをすぐに得られる活用法の1つが「データベースバックアップ」だ。Oracle Cloud Platformには、テープバックアップの代替から災害復旧サイトの構築、リアルタイム同期による高可用性システムまで、さまざまな用途に対応可能なサービスが用意されている。[パブリッククラウド][Oracle Cloud][Data Integration]
Active Data Guardによる高可用性システムもクラウドで実現
データベースシステムに対し、より高度なデータ保護や可用性を求める企業は、オンプレミスとOracle Database Cloud Serviceによる二重化の構成を作ることもできる。Oracle Databaseのレプリケーション機能である「Data Guard」や「Active Data Guard」を利用して、データベースのリアルタイム同期と可用性向上を同時に実現するのだ。
この場合も、Oracle Database Cloud Serviceは従量課金であるため、平常時は使用するリソースを抑えることで、オンプレミスと比べて維持コストを大きく削減できる。一方で、オンデマンドで容易にリソースを増強することが可能なので、オンプレミスの本番環境に障害が発生したら、短時間でOracle Database Cloud Serviceに切り替えて処理を継続したいというニーズにも対応できる。
Data GuardとActive Data Guardは、Oracle Database Enterprise Editionで利用可能なオプション機能だが、Oracle Cloud Platformでも使うことができる。Oracle Cloud Platformでは、同じくデータ連携製品の「Oracle GoldenGate」も利用可能となっている。現在はStandard Editionを利用している企業も、オンプレミスとクラウドの間でOracle GoldenGateによるレプリケーションによってリモート環境を構築できるようになる。
さらに、このように構築したDR環境を、データ分析などの本番環境とは異なる目的で活用することも可能だ。企業の経営層や現場でデータ活用のニーズが高まっている昨今、「OLTP(Online Transaction Processing:オンライントランザクション処理)などで使っている本番環境の最新データを分析のために二次利用したいが、システムに高い負荷が掛かるため断念した」という企業は少なくない。Oracle Cloud Platformは、まさにそうした企業に適するパブリッククラウドである。「Oracle BI Cloud Service」など企業のデータ活用を支援するさまざまなサービスが用意されているため、Oracle Database Cloud Serviceにレプリケーションしたデータの二次利用を容易に推進できるのである。
以上、本記事では、企業が今すぐにパブリッククラウドのメリットを得られる活用法として、Oracle Cloud Platformを利用したデータベースバックアップのパターンを幾つか紹介した。Oracle Database Backup Serviceによるシンプルな「バックアップデータの保全」から、事業継続性を高めるための「バックアップサイトの構築」、そしてリアルタイムレプリケーションによる「高可用性システムの構築」まで、Oracle Cloud Platformはデータベースバックアップに対する企業のあらゆるニーズに応えることがお分かりいただけただろう。
もちろん、ここで紹介した構成をいきなり全てクラウド上で実現する必要はない。まずは最も手軽なOracle Database Backup Serviceへのデータ保管からスタートし、そのメリットを確認したら、DRサイトや高可用性システムの構築へと段階的に活用レベルを高めていけばいい。こうしたステップアップが容易に行える点も、オンプレミスと同じアーキテクチャで提供されるOracle Cloud Platformならではのメリットだといえるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- Oracle Database Cloud Serviceはどこまで「使える」か
“ミッションクリティカルクラウド”を標ぼうする「Oracle Cloud Platform」。その実力を測るための検証作業に、ミッションクリティカルシステムの構築/運用で豊富な実績を誇るPSソリューションズが名乗りを上げた。同社が「Oracle Database Cloud Service」などについて実施した検証の内容と、その評価を紹介しよう。[パブリッククラウド][Oracle Cloud][Oracle Database 12c] - Oracle Database Cloud Serviceは本当に使えるか? 新日鉄住金ソリューションズの検証は
「Oracle Database Cloud Service」は、Oracle Databaseを使う企業が既存資産を最大限に生かすことのできるパブリッククラウドだ。その開発/検証環境およびバックアップ環境としての有効性について、新日鉄住金ソリューションズのエキスパートらが検証を進めている。[パブリッククラウド][高可用性/災害対策][Oracle Cloud] - Oracle Cloud Platformを使うべき理由──他と何がどう違うのか
システム構築プロジェクトで使う開発/検証環境を、パブリッククラウドで調達する企業が増えている。オンプレミス製品と同じアーキテクチャで提供されるOracle Cloud Platformは、開発/検証環境として利用した場合も、オラクルユーザーに極めて多くのメリットをもたらす。[パブリッククラウド][Oracle Cloud] - オンプレミスと同じアーキテクチャだからこそ実現できる! 既存IT資産を無駄なく生かすクラウド「Oracle Cloud Platform」のユーザーメリットとは
今日、「初期投資が不要ですぐに導入できて、従量課金で使える」というパブリック・クラウド・サービスの利点が、多くの企業を魅了しています。しかし、これまでのクラウド・サービスには、重要なものが欠けていました。それは「既存資産との連続性」です。お客さまがこれまでに築いたIT資産を生かせず、独自の作法を強いるサービスは、新たな囲い込みに過ぎません。これに対して、オラクルは「既存資産を生かしながら、オンプレミスとの間を自在に行き来することのできるパブリッククラウド」を提唱しています。本稿では、2015年より国内でも本格提供を開始したPaaS「Oracle Cloud Platform」の特徴とお客さまが得るメリットについて説明します。[パブリッククラウド][Oracle Cloud]
関連リンク
提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年7月7日