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新潟編:「田舎のしきたり」ってぶっちゃけどうよ……ボクのUターン体験記ITエンジニア U&Iターンの理想と現実(16)(2/4 ページ)

「いざ! 移住」となっても「仕事はどうする?」「地域になじめる?」など、さまざまな不安が発生します……ITエンジニアのU&Iターンの理想と現実をお届けするこの連載。今回は、新潟編。田舎にUターンしてエンジニアになった筆者の実体験をセキララにつづります。

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やっと見つけたIT企業

 転職活動は、会社を辞める前に始めました。というよりも、転職先が見つかったので辞めたのです。

 転職先を見つけるのはなかなか大変でした。大きな理由は2つ。「地方の転職情報が少なかったこと」と筆者に「IT業界の経験がなかったこと」です。

 1998年当時、インターネットはありましたが、転職サイトの数も規模も少なく、Webで得られる転職情報はほぼありませんでした。頼るのは転職雑誌です。しかし、神奈川で手に入る転職雑誌には、地方の求人情報はあまり載っていません。転職候補は数社しかなく、私が選べる状態ではありませんでした。

 その数社に連絡を取って、面接や試験を受けました。異業種からの転職ということもあり、ほとんどは落ちましたが、その中の1社が拾ってくれました。会社の規模や業務内容などの情報は今と違ってあまりなく、かなり不安でしたが、「ここしかない」と転職先を決めました。

すごく楽しかったIT業界の仕事

 IT業界の感想は、ひと言でいえば「良かった」です。

 自動車会社で働いているときは、「大きな組織の歯車の1つ」でしかありませんでした。けれども、IT業界は違いました。働くことが「お金のため」ではなく、仕事に「やりがい」を感じたのです。「自分で決めて、自分で作る」エンジニアの仕事は、「自分が主役」という感じがしました。新しい技術を追求していく職人的なところも楽しかったのです。

 「このままずっと、エンジニアの仕事ができたらいいな」と思いました。

 炎上しているプロジェクトに入ったり、納期に間に合いそうになくて毎日深夜まで残業したりと、大変なこともたくさんありました。けれども、転職したことに全く悔いはありませんでした。プログラマーになって本当に良かった。

 なお、その後紆余(うよ)曲折があり、現在は人材育成や職場改善の仕事をしています。

プライベートをどう過ごす?

 一方、プライベートは充実しているとはいえない状態でした。Uターンしたてのころは身近に遊び相手がいません。これはなかなか寂しいものでした。

 また、神奈川にいたときは車を少し走らせればいろんなものがありました。けれども、私の住まいは新潟の妙高高原という中山間地です。暇なときの「遊び」がありません。中心市街地に行くためには車で1時間ほどかかりますし……。

 「プライベートがこれじゃあ、つまんないな」と思い、アウトドアスポーツにチャレンジすることにしました。神奈川時代にウエイクボードをやった経験があったので、車で10分ほどのところにある野尻湖でもやってみたら……はまりました!

 それから、「平日はプログラマー、休日は野尻湖でウエイクボード」と楽しく過ごせるようになりました。

 田舎では、中心市街地から離れると商業施設が極端に少なくなります。私のように、その土地にあるアクティビティーをやってみると、プライベートも充実できるかもしれません。

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