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教えて! キラキラお兄さん「プログラミングは視覚障害者にオススメの職業って本当ですか?」:プロエンジニアインタビュー(2)(2/3 ページ)
視覚障害者こそ、PCを使いこなしていろいろな仕事についてもらいたい――全盲のセキュリティエンジニアは、画面読み上げソフト(スクリーンリーダー)を駆使して、人の役にたつモノ作りを続けている。
システム開発を志すも、プロジェクト単位の業務に困難さを感じる
そんな外谷さんは大学で情報系の学部を専攻し、卒業後はシステム開発に関する仕事に就きたいと考え、2009年、当時のラックホールディングスの子会社であった「エー・アンド・アイ システム」に就職した。「現在は視覚障害者の進路というと大半がマッサージという状況ですが、情報系の仕事をすることも1つの選択肢だと考えていました」と振り返る。
当時は「セキュリティの仕事」という意識ではなく、「情報システムに関する仕事」として選んだ会社だった。「たまたまラックホールディングスの人事部に全盲の方がおり、その人に関する記事を読んで『ここならば大丈夫だろう』と考え就職した」そうだ。
エー・アンド・アイ システム入社後、希望通りシステムエンジニアとして働くことになった外谷さん。しかし3年ほど経験を積む中で、幾つかの壁にぶつかることになった。中でも難しさを感じたのが、開発プロジェクトごとにチームメンバーが変わってしまうことだった。
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