秋田編:ノマド制度を利用して地元に拠点を開設――人口減少の最先端で“余白”に挑め:ITエンジニア U&Iターンの理想と現実(19)(1/3 ページ)
小学校も中学校も1校ずつ、65歳以上人口45%超の過疎地で何ができるのか……。U&Iターンの理想と現実をつづる本連載。秋田編は五城目町の廃校を利活用したオフィスで創造的な仕事に取り組む男の奮闘記です。
65歳以上人口45%超の町から、こんにちは
「@IT式 U&Iターンスタイル」は、全国各地のU&Iターンエンジニアたちが、地方での生活の実情や所感などをセキララに伝えていく。ご当地ライターたちのリアルな情報は、U&Iターンに興味のある方々の役に立つだろう。
日本で最も少子高齢化が進む秋田県。その中でも高齢化率県内3位、65歳以上の割合が45%を超える町があります。
人口は昭和40年から減少の一途をたどって1万人を割り、そのスピードは加速する一方です。小中学校は統廃合を繰り返した結果1校ずつとなり、町の基幹産業である林業の担い手を輩出してきた県立高校は、入学希望者がじわじわと減少しています。
町に520年以上続く伝統的な朝市は、ライフスタイルの変化や出店者の高齢化などの影響でかつての活気を失いつつあります。それが2016年4月末から筆者が住み始めた「五城目町(ごじょうめまち)」の現状です。
ここまで読んで、五城目町にどのような印象を持たれたでしょうか。もしかしたら、シャッター街、空き家、人通りのない歩道、そんなイメージが浮かんだかもしれません。「課題先進地域」、そう呼ぶこともできると思います。
日本各地が(そして世界が)これから直面するであろう「人口減少」という現象、そしてそれがもたらす課題に率先して取り組まざるを得ないのが、五城目町です。そして、「課題先進地域だからこそ、ワクワクしながら創造的な仕事に取り組める」というのが、筆者がこの連載を通じて読者の皆さんにお伝えしたいテーマです。
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