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SDS機能を実装 冗長化支援ツールの最新バージョン「DRBD 9」は何が便利になったのかDRBDの仕組みを学ぶ(14)(4/4 ページ)

DRBDを軸に、データを遠隔地にも即時複製して万が一の事態に備える「冗長化/高可用性システム」の構築テクニックを紹介する本連載。今回は、DRBDの最新版である「DRBD 9」の新機能を解説します。

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OpenStack環境で活用できる

 DRBD 9で新たに備わるSDS機能は、以下のOpenStack環境で利用できます。

「Cinder」として活用する

 OpenStackには「Cinder」と呼ばれるブロックストレージ管理コンポーネントがあります。DRBD 9ではこのブロックストレージを作成し、OpenStackと連携できるようになりました。DRBD 9でCinderを作ることにより、ストレージのスケールアウトやデータ複製などを比較的簡単に実現できるメリットがあります。

 ここでは、DRBD領域がOpenStackから見えるようになる──と想像すれば、さらにイメージしやすいかもしれません。OpenStackから見えるということは、OpenStack上でのストレージ操作で適切な容量を切り出して使うこともできます。DRBDを特に意識しない運用も可能となります。

ハイパーコンバージド環境で活用する

 OpenStackの最新版「Newton」で、DRBDストレージと仮想インスタンスの制御を行う根幹コンポーネントである「Nova」が融合され、ハイパーコンバージド環境に対応しました。

 具体的には、DRBDストレージをNovaで作成したインスタンスのディスクとして使用できるようになります。また、作成したディスクはDRBDベースですので、データのレプリケーションが簡単にできます。つまり、OpenStackにおけるインスタンスのディスク冗長化も簡単に実現できるということになります。



 次回は、DRBD Manageを用いたDRBD 9環境の構築手順を解説します。お楽しみに。

筆者紹介

澤田健(さわだ けん)

株式会社サードウェア

さまざまなIT関連業務経験ののちに2013年よりインフラエンジニアとしての業務に携わる。また、DRBDを始めとするオープンソースソフトウェアのサポート業務にも携わっている。ツイッターでDRBDの情報発信も行っている。TwitterID:@ksawada1979。


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